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9 2, 2020
9 2, 2020

Vanguardについて知る:VALORANTのチート対策

Vanguard:基本

Vanguardについての論争

VALORANTのチート対策は効果があるのか?

Vanguardについて知る:VALORANTのチート対策

大々的に発表されたVALORANTのローンチとともに、Riot Gamesは新しい、革新的なチート対策システムVanguardも大きく取り上げました。このシステムは他のゲームで導入しているチート対策とはやや異なる形で動作するため、この記事でその仕組みを詳しく説明していきたいと思います。

Vanguard:基本

Vanguardは、他のほとんどの競合タイトルのチート対策システムと同じように機能します。プレイヤーのPC上に設定し、システムが保護するゲームが起動されたときに使用される外部ソフトウェアをスキャンします。

Vanguardは必ずしもこれまでにない画期的なチート対策システムではありません。しかし、これまでのところ効果的なシステムとして機能していることが証明されています。

各チート対策サービスはそれぞれ異なる方法で機能しますが、その原理はほとんどのウイルス対策ソフトウェアと同じです。簡単に言うと、チート対策ソフトウェアは個人のコンピューターにロードされたソフトウェアをすべてスキャンし、既知のチートプログラムの一覧と照らし合わせてスキャンします。別の形式のチート対策ソフトウェアの場合は、ゲームが実行されているメモリーの領域を効果的に「ロックダウン」し、第三者のソフトウェアがそこで実行できないようにします。

Vanguardは、ゲーム分野で最もでしゃばりなチート対策ソフトウェアパッケージの1つです。ValveのVACはゲームがロードされたときにのみ動作しますが、Vanguardは、強制的に終了するか、コンピューターからアンインストールしない限り、システムの起動からずっとPC上で動作します。

Vanguardはカーネルレベルでドライバーを動作させます。これは、コンピューターシステム全体へのアクセス権を持ち、ロードされたすべてのプログラムとそれらがロードされた時間を確認できます。つまり、システムで実行されているものと、それがどのようにゲームと相互に作用しているかを監視する能力が非常に高いということです。また、Vanguardが起動した後にすべてがロードされる必要があるため、このアプローチはチートの可能性があるソフトウェアを見過ごすことがありません。

Vanguardについての論争

当然、Vanguardのセットアップ方法は、ローンチ時にプレイヤーの間で数多くの議論を呼びました。多くの基礎的なWindowsサービスと同じレベルでPCへのアクセス権を持つという事実に対して、ゲームをプレイしようとする人たちはいくつか懸念を抱きました。

1つ目の問題はベータ版で起こりました。ソフトウェアをインストールした人たちがゲームをプレイしていないときに容易にVanguardを無効化できなかったのです。これは、タスクマネージャーを開かない限り、コンピューター上で実行されていることを確認できないという事実もあり、さらに複雑でした。こうした問題は、システムトレーのアイコンとシンプルな右クリックの終了ボタンという同じ解決方法で修正されました。

ゲームの早期段階で発覚したもう1つの問題は、必ずしもユーザーに通知することなく、終了とブロックをすべきとRiot Gamesが見なしたプログラムが非常に多くあったことです。これが変更されて、最終的にRiotによってブロックされるプログラムがかなり少なくなるまでは、温度計やファンコントローラーなどたくさんのプログラムの動作がブロックされ、コンピューターの冷却の管理方法に影響して、ダメージを与える恐れもありました。

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しかし、多くの人がVanguardについて1番懸念していたことは、Vanguardがプレイヤーのシステムに対してかなりのアクセス権を持っていたことです。システムの下層で効果的に動作することで、Vanguardは個人のPCのあらゆる部分にアクセスすることができました。

人はそのように多くのアクセス権を持つソフトウェアを信頼できるでしょうか? 特にRiotがアクセスの防御について何もしなかった場合、すぐに「信頼できない」と答えても責められることはないでしょう。初期の発表とシステムの説明では、彼らは「パニックになるだろうか? (I think I’m going to panic?)」セクションでこの件に関する人々の懸念を軽視しているように見えました。

人々が抱いていた懸念は、Riot Gamesまたは親会社のTencentがコンピューターで「スパイ」操作を行い、大量の個人データを取得することに対する恐れに限ったものではありませんでした。前述のサブセクションでは、Vanguardのカーネルコンポーネントに侵入された場合、ただ自分たちのタイトルでチートを防止したいというRiot Gamesの純粋な意図とは異なる意図を持つ人からアクセスされる可能性があると懸念されていました。

Riotは対応や説明において軽々しい態度をとることを止めて、丁寧な態度で責任をもって恐怖を和らげようとしました。彼らは、「複数の外部セキュリティチーム」にVanguardを調べてもらい、悪用されるような欠陥がないことを確認したと発表しました。また、セキュリティ研究者がVanguardソフトウェア特有の問題を発見した場合、通常よりも高い報酬を提供する規模の大きなバグバウンティスキームを後日発表しました。

これは上手くいくでしょうか?

これまでのところ、Vanguardは、他のほとんどのチート対策ソフトウェアが最初にたどるのと同じような道のりを歩んでいます。Vanguardは多くの要件を満たし、数多くのチーターを排除しますが、完全無欠ではありません。

Vanguardがほとんどのチート対策ソフトウェアのように、悪意のある個人によるゲームでのチート行為を防止できるようになるというのは、誤解です。外部ソフトウェアを使用して不正な利益を得ていることが明らかになったら、該当者を調査し、検出し、アクセスを禁止する機能を持つほかに、チートを防止する確実な方法はありません。

ただし、短い利用期間の中で、数多くの注目すべき成果を出しています。北米地域で戦う2人のプレイヤーがValorantからこっそり退出しようとしたときに、ソフトウェアによって捕まり、開発者によって追放されるなど、注目の捕獲劇がいくつか起こっています。元OverwatchのプロであるDaniel "dafran" Francescaも、参加している試合中にチート行為を行ったプレイヤーがバンされるとどうなるか、生配信を行いました。

Vanguardは必ずしも、プレイヤーを守ってくれると信頼できる、これまでにない画期的なチート対策システムとは言えません。しかし、これまでのところ効果的に機能していることが証明されており、開発が続けられているので、さらに強力なプラットフォームになるはずです。Vanguardを実行できるくらいRiot Gamesを信頼しているかどうか、見極める必要があります。

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筆者について

Michael Moriarty

受賞歴のあるフリーランスライターとして、CS:GOとRocket Leagueを専門に、これまでに5年以上eスポーツの世界に携わっています。eスポーツとゲーム以外のところでは、サッカーチームAFC Wimbledonのサポーターであり、スヌーカーもときどき少し見ています。

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