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GSL形式とは?

GSL形式とはどういう仕組みなのか?

GSL形式は元々どのようにして生まれたのか?

GSL形式を使用するトーナメントは?

GSL形式とは?

大多数のeスポーツの大会で、その場所以外では使用されないグループ形式が採用されています。通常、GSL形式グループと呼ばれるそのフォーマットについて、どのように機能するのか、どこで生まれたのか、どのくらいの数のイベントで活用されているのかを見ていきましょう。

GSL形式とはどういう仕組みなのか?

GSL形式はダブルイリミネーションブラケットから大きく影響を受けています。基本的に、最初の2対戦は通常通りプレーし、勝利チームは勝者のブラケットに、敗北チームは敗者のブラケットに進みます。

GSL形式でグループ予選を戦うチームには、グループ突破をかけて3回のチャレンジが課せられます。2回勝つことでトーナメントに進出できます。2回負けると残念ながら失格になってしまいます。

構造を図式化するためにブラケットを使用しましたが、GSL式のグループは以前からラウンドロビングループと同じように図表で表されてきました。4チームの予選グループでは、どのチームが勝ち抜き、どのチームが脱落したのかを理解するのは比較的簡単です。

GSL形式の仕組み

この形式は非常に用途が広く、例えば単独の大会での優勝者決定や、7大会での本選進出候補争いにいたるまで、あらゆるシリーズ形式の大会で活用することができます。また、さまざまな競争が可能になるように変更することもできます。例えば、グループステージから3つのチームを進出させて1試合減らしたり、単に参加チームの数を2倍にしたりできます。別の方法としては、シード目的でのみ使用し、その後ブラケットの異なる部分にチームを配置します。

当然、この形式には制限があります。おもなところでは、グループの性質上、プレーするチームのほとんどが3つであることです。主要大会でグループが使用され、プレーオフブラケットをシードしようとする場合、多くの予期しない結果に終わってしまう可能性があります。たった2勝で勝ち進め、わずか2敗で脱落してしまう事実を考慮すると、朝の出だしが振るわなければ大会が潜在的に短くなることが分かるはずです。

この形式が過去に受けたもう1つの批判は、エリミネーションマッチのほぼ直後に再試合が発生する可能性があることです。ラウンドロビンのグループに比べて、GSL形式での再試合は、競争の公平性に悪影響を与える可能性があります。例えば、最初の対戦で、チームAがチームBを2-0で破ったものの、エリミネーションマッチは2-1で負けた場合、より多くのマップを獲得しながらも敗退することになります。しかし、その点に対する反論として、エリミネーションマッチのほうが大会で先に進む機会がかかっており、より重みが増すことから重要だという声があります。

例えば、スイスシステムは通常ではLANの形式でかなり多くの試合が行われます。各チームは最低3試合、最高5試合に参加し、総当たり戦ですべてのチームと対戦する機会が与えられます。この方法は試合数が多くなり、理論的には、大会のプレーオフを行うよりずっと正確なシーディングが可能です。

GSL形式は元々どのようにして生まれたのか?

GSL形式はデュアルトーナメント形式とも呼ばれ、その起源はStarCraftにあります。GSLという名前は、この形式を普及させたトーナメントであるGlobal StarCraft II Leagueに由来しますが、初めて使用されたのはトーナメントシリーズが始まる10年近く前のことです。

GSL形式は、さまざまな競い方に備えて変更することもできます。

この形式の使用が初めて注目されたのは、2002 SKY Ongamenet Starleagueの予選ステージでした。試合の数を減らして大会をスピードアップし、タイブレーカーを確実に利用しなくて済むよう、ラウンドロビンの代替策として使用されました。

SCIIがリリースされる前にオリジナルのStarCraftで何度か使用され、2010年に同じ名前の大会を通じて普及しました。数年後の2012年、HLTV.orgの記事で大会形式についての議論が取り上げられて以降、それ以外の試合にも取り入れられるようになりました。CS:GOが最初にイベントでこの形式を使用したのは、1年以上経ったDreamHack Bucharest 2013でのことでした。そしてこの形式は、初のCS:GO MajorとなったDreamHack Winter 2013に採用されたのです。

GSL形式が使用される大会とは?

GSL形式は、多くのeスポーツイベントで使用されます。当然のことながら、この形式はStarCraft IIで正式に取り入れられ、Code SやWorld Championship Series (WCS)サーキットなど、数々のGSLトーナメントで活用されているのに加えて、2019年のBlizzconのワールドファイナルにも採用されました。

GSL形式でグループ予選を戦うチームには、グループ突破をかけて3回のチャレンジが課せられます。2回勝つことでトーナメントに進出できます。2回負けると残念ながら失格になってしまいます。

当然、使用される形式はこれだけではありません。いくつもの大会で、グループステージで純粋なダブルイリミネーションブラケットやラウンドロビンをいまだに使用するか、あるいはシングルイリミネーションブラケットに基づいた単なる招待大会を行っています。その顕著な例は、プレーヤーをシングルイリミネーションブラケットに直接投入する人気イベント、GSL vs The Worldです。

StarCraft以外では、CS:GOでこの形式が多くの注目を集めています。BLAST Premier Spring Seriesを除き、2020年シーズンの最初の4つのオフラインLANイベントのうち3つはすべてGSL形式を採用しました。2019年には、S-tierの大会で行われた19の決勝のうち6つでこの形式の純粋なバージョンが使用され、その他の8つの決勝ではこの形式に変更を加えたものが採用されました。

GSL形式を使用しなかったイベントは、2017年の初めからすべてのCS:GO Majorで見られたように、ラウンドロビンの伝統を守り、プレーオフブラケットに入るか、スイスシステムを引き継ぎました。

この形式を使用する2つの主要大会に加えて、その他多くのタイトルがこの形式を採用しています。オリジナルのStarCraftで開催されるイベント、Rainbow Sixもその一つです。また、毎年恒例のSix InvitationalをはじめとするSiegeの数多くのイベントや、Dota 2のMajorとMinorの両カレンダーのたくさんのイベントで活用されています。League of Legendsは、GSL形式がそれほど使われない主要なタイトルのひとつで、すべての主要大会でラウンドロビンステージを採用しています。

eスポーツの大会に欠点のないシステムは存在しません。各イベントでは、大会の設計方法によって、異なる構造が求められます。GSL形式は、いまや多くのeスポーツタイトルの競技で主力となっており、大会を進める非常に効果的な方法であることが証明されています。

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筆者について

Michael Moriarty

受賞歴のあるフリーランスライターとして、CS:GOとRocket Leagueを専門に、これまでに5年以上eスポーツの世界に携わっています。eスポーツとゲーム以外のところでは、サッカーチームAFC Wimbledonのサポーターであり、スヌーカーもときどき少し見ています。

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