イングランドとベルギーはグループGを引いて喜びましたが、首位はどのチームが取るでしょう。この2018年World CupグループGプレビューで、大会前に必要な専門家の分析を入手しましょう。
World CupグループG予想:オッズはどうなっているでしょうか?
ベルギー
ELO世界ランキング:9位
これまでの最高成績:4位(1986年)
予選での最多得点選手:Romelu Lukaku (11得点)
キープレイヤー:Kevin De Bruyne
グループ突破のオッズ:1.104*
World Cup優勝のオッズ:12.090*
この大会、ベルギーのかの有名な黄金世代が、おそらくは歴代最高のチームに加わります。
Kevin De BruyneとEden Hazardという逸材を主体とした攻撃は、確実にチャンスを生み出します。特にRomelu Lukakuがこのチャンスを得点につなげ、ベルギーが大会の先に進むのに一役買うでしょう。
このグループで得点の機会を得るにあたっては、彼の能力でほぼ十分でしょう。ベルギーチームの格別に才能ある人材がチュニジア、あるいはとりわけパナマを小さく見せ、これらのチームとの試合でベルギーは非常に勝ちやすくなります。
フルバックの穴を補うため、Roberto Martinezはたいてい攻撃的な3-4-3フォーメーションを選択します。ThibautCourtoisが、イングランドを拠点としている、Jan Vertonghen、Vincent Kompany、Toby Alderweireldの強力な3バックの後ろでゴールを守ります。Mousa DembeleとAxel Witseが、センターミッドフィールドのポジションでKDBと組む機会を争います。Thomas Meunierがベルギー右ウイングバックとして固定される一方で、左ウイングバックはMartinezの懸念材料です。
このポジションにはYannick Ferreira Carrascoがつくことが多いのですが、守備面での働きには疑わしいものがあります。彼はLa Ligaから厳しさの下がる中国スーパーリーグに移りましたが、ロシアでの大会でスタメン入りのチャンスを得るのには役立ちません。Lazio所属のJordan Lukakuがこのポジションを争う主要ライバルですが、ややポゼッションが疑わしいほか、防御の面でも最強とは言えません。
イングランド戦においては、このポジションがベルギーの問題になるかもしれませんが、パナマ戦およびチュニジア戦では、ウイングバックが攻撃的であることの方が必要とされそうです。フォワードの3人は、これらの試合では活躍するはずです。HazardとNapoli所属のDries MertensがLukakuの脇に並べられそうですが、対戦チームがこの3人を抑えるのは困難ですし、De Bruyneと一緒になって強さが引き上げられるとなおさらでしょう。
グループの本命チームが弱小チームとの最初の2戦を支配することになりそうです。イングランドとの最終戦は、グループHの性質が同じであるため、このグループを首位通過することに大きな意義はありませんから、高得点での消化試合になるかもしれません。
したがって、ベルギーのゴール数に期待しましょう。Romelu Lukakuはオッズ19.380*でゴールデンブーツを獲得する可能性があり、そして、これが高得点グループでの賢い選択となるかもしれません。
パナマ
ELO世界ランキング:48位
これまでの最高成績:World Cup初出場
予選での最多得点選手:Gabriel Torres、Román Torres(2得点)
キープレイヤー:Román Torres
グループ突破のオッズ:9.080*
World Cup優勝のオッズ:645.590*
パナマは、CONCACAF予選最終ラウンドをホンジュラスとアメリカより上位で終え、自然の成り行きでこの大会への出場が決まりました。これまでに決勝へ進んだことがなく、この国にとっては非常に大きな成果でした。
ディフェンダーRomán Torresがコスタリカ戦の終盤に重要な決勝点を上げ 、チームをロシア大会へ送り込みました。彼はパナマにとってピッチでは攻守両面の要です。予選では2得点を上げ、またディフェンスをリードして10試合中4つの無失点試合を守りました。
北アメリカの弱い予選地区での10試合で、このチームはわずか9点しか上げていませんから、強固なディフェンスを脅かすことはないでしょう。彼らの攻撃力は年齢を足すと66歳で確かに経験を積んでいるのですが、どちらの選手もエリートリーグの試合では問題になりません。
パナマチームはEnglish League 2(実質は第4部)のチームと同じ程度の強さであると言われていますが、彼らにはこの評価が示唆するよりもずっと質の高い部分があるのだと主張するのは困難です。人材面での深刻な劣勢を埋め合わせるには、チームでの強い化学反応と戦術が必要となるでしょう。勝利のチャンスを手に入れるには、決勝トーナメント同様の最高のパフォーマンスを示さなければいけません。
スイスに6-0で破れた最近の親善試合では、パナマがWorld Cupのレベルで直面するかもしれない難題が明らかになりました。ホンジュラスやアメリカを苦しめるのはたいしたものですが、Harry KaneやEden Hazardのような選手にバックラインを抜かせないようにするのは、さらに難しいでしょう。
パナマは大会で成果をあげるために勝ち点を上げるよう考えなければいけませんが、合理的に考えて、チュニジア戦以外に可能性はありません。北アフリカの選手たちは、ディフェンスで対抗してくるチームを崩すのに苦労するかもしれません。パナマにはわずかながら、セットプレーから、あるいはカウンターで得点を挙げるチャンスがあります。
しかし実際には、チュニジアはパナマのチームよりもはるかに高い水準で試合を進める能力があり、試合の勝者となる確率が高いです。結論としては、勝ち点1.5以下での勝利に賭けることでバリューを得られるかもしれません。このオッズは1.620*となっています。
チュニジア
ELO世界ランキング:51位
これまでの最高成績:グループステージ(1978年、1998年、2002年、2006年)
予選での最多得点選手:Youssef Msakni (3得点)
キープレイヤー:Wahbi Khazri
グループ突破のオッズ:5.770*
World Cup優勝のオッズ:645.590*
チュニジアはパナマと比べてはるかに優れているかも知れませんが、このグループではやはり優勝争いからは外れたチームです。CAFの水準によるかなり簡単な最終予選ステージの首位を取り、2006年以来となるWorld Cup出場を決めました。
チュニジアには、自由に前に押し出して攻撃に加わることを許されたフルバックを含む組織だったディフェンスがあります。防御型のパナマに対しては、つまりチュニジアが攻撃に弾みをつける必要のある相手に対しては、これが特に重要です。レフトバックAli Maâloulは、エジプトの強豪Al Ahlyでプレイする選手ですが、チュニジアの一般的なビルドアップでは重要な人物となります。
2人の破壊者が、チュニジアの好む4-2-3-1フォーメーションにおいてディープライイングのポジションを務めます。3人の攻撃的ミッドフィールダー、Msakni、Khazri、Slitiは高い創造性を示し、パナマの手には負えないはずです。この3人が揃ってピッチに入る場合には、イングランドとベルギーは、チュニジアの攻撃の脅威を軽く考えない方が賢明でしょう。
チュニジアは、グループの引きでは不運が続いていて、過少評価を受けているクリエイティブな選手を数名保持しているにも関わらず、2つのヨーロッパチームより上位を取ることはまずないでしょう。
パナマとの最終戦では、チュニジアにいくらかロシアで胸を張るチャンスがあるでしょう。特にトーナメントの決勝でやきもきさせられがちなイングランドに対し、番狂わせを起こすことも不可能ではありません。パナマより優れている点に着目し、オッズは1.826*の、チュニジアがグループで2.5得点以上獲得することに賭けるのが、魅力的なベットとなるはずです。
イングランド
ELO世界ランキング:7位
これまでの最高成績:優勝(1966年)
予選での最多得点選手:Harry Kane(5得点)
キープレイヤー:Harry Kane
グループ突破のオッズ:1.124*
World Cup優勝のオッズ:18.120*
イングランドはこの大会では、2014年のグループステージ敗退を繰り返さないことを目指して出場します。グループの引き当ては、イギリス人にとって今回かなり恵まれたものでしたが、コスタリカがブラジルで見せた予想外のパフォーマンスは、どんな相手も軽く見ないための最大の戒めとしなければいけません。
このチームは、ほぼすべての重要エリアにおいて、2014年のWorld Cupの時よりも進歩しました。2014年のGlen Johnsonよりもかなり良いライトバックの選択肢として、Kyle WalkerとKieran Trippierが登場しました。Danny Roseが左に凄まじい動きを起こしますし、一方でJohn Stonesはブラジルでは欠場でしたがボールの動きを落ち着かせるディフェンダーです。
Harry Kaneは真の世界クラスのフォワードです。彼の調子が良ければ、イングランドはディフェンスに手間をかけることができます。Raheem Sterling、Delli Alli、Jesse Lingardが攻撃陣に加わり、サポートキャストは強力です。
Gareth Southgate監督は親善試合のここ数ラウンドでチームの体制を3-4-3フォーメーションに切り替え、これまでの監督たちに欠けていた戦術の柔軟性を披露しています。イングランドの人材はこのフォーメーションに合っています。TrippierとRoseのサイド陣営を、新たな中央防御の役割の中でWalkerのスピードがカバーします。
ブラジル大会以降、改善をしてきたにも関わらず、イングランドにはまだ欠けているエリアもあります。ゴールキーパーは明らかな問題で、Joe Hartの衰えで空いた穴を、まだ誰も納得がいく形で埋められていません。センターミッドフィールダーのポジションにも懸念があります。
新しいシステムでは、2人の守備的ミッドフィールダーが試合で影響力を示す必要があるのですが、イングランドはこのエリアが時折り活発ではありません。イングランドは、Jordan HendersonがLiverpoolのChampions Leagueでの活動を通して示してきた姿を、この大会に持ち込めるよう仕向ける必要があります。Eric Dier、Alex Oxlade-Chamberlain、Jack WilshereがこのLiverpoolのキャプテンと共にプレイする選手の候補です。
イングランドはグループでの試合を必ず勝つべきチュニジアとの対戦で開始します。以前の大会ではスタートダッシュが利きませんでしたが、チュニジアにグループ通過の希望を与えないためには、すぐに動き出さなければなりません。グループ通過を期待するためには、もしパナマ戦で勝ち以外の結果を出した場合には、Euro 2016でアイスランド戦を落とした時を超えるかなり大きな衝撃となるかもしれません。
改善されているにも関わらず、イングランドはまだこのグループにおいてベルギーよりわずかに格下です。チュニジア戦で点を取られる可能性が幾分高く、グループの本命との最終戦ではベルギーと同じ手を取ることが考えられます。ベルギーはイングランドより高い得失点差を記録するはずなので、特にこういった理由から、オッズは1.763*の、イングランドがグールプGを通過しないに賭けるのがバリューのあるベットになるかもしれません。
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