国際チームはクラブチームと比べて試合数が少ないため、その優劣を評価するのが非常に難しい可能性があります。2022ワールドカップのアウトライトベッティングの上位4か国はすべて、予選を難なく通過しています。そのため、これらの試合の成績は重要ではありますが、カタールに参加する32チームの標準を評価する別の方法を見つけることができれば、ベッターに役立ちます。
チーム内の選手の理論上のバリューは、Transfermarktなどのウェブサイトで関連数値を見ることで評価することができます。しかしながら、この方法には、キャリアの残り時間が限られているベテラン選手のバリューが高くならないという欠点があります。
現在、31歳超の選手は100位以内に1人だけで、リオネル・メッシ、クリスティアーノ・ロナウド、ロベルト・レバンドフスキのような選手が比較的低い評価を受けています。ワールドカップで母国から頼りにされている選手たちなのにです。
というわけで、代わりに32か国の報酬総額を見ることは理にかなっています。優れた選手が最高の年俸を要求するのは明白だからです。経済学者のステファン・シマンスキー氏は、国内サッカーの報酬支出とリーグ平均順位の間に強い相関関係があると指摘しています。そのため国際舞台でもそれが当てはまると考えるのは筋が通っています。
一般的な方法
各国のチームの編成メンバーとして、カタール予選遠征(または最近の親善試合)に出場した選手20人を用いました。できる限り出場機会が最も多かった選手を選びましたが、入手可能な年俸データの都合上、出場時間の少ない選手も一部含めなければなりませんでした。ただし、どのチームにもゴールキーパー、ディフェンダー、ミッドフィールダー、フォワードの各ポジションに少なくとも1人の選手がいるため、順当に行けばカタールで目にするだろうおおよその選手登録名簿を用意しました。
報酬情報は、Capology、Salary Sport、Football Managerなどのサイトから取得しました。数値の多くは推定ですが、妥当な指針を与えてくれます。
ワールドカップ優勝チームの選手の平均年俸と暗示的確率
当然のことながら、Pinnacleのデータは大会のアウトライトオッズにほぼ従い、大きさが不均等な場合は、グループを2つに分けています。
12月18日にルサイル・アイコニック・スタジアムでワールドカップを掲げる確率が少なくとも5%あるとオッズが示している国は9か国あり、選手の平均報酬が週€100kを超えるのがこれらの国です。これがまったくの偶然の一致でないことは明白で、優れた選手はより多くのお金を稼いでいるのです。
このエリートレベルの順位表でさえ、明らかに分離しています。3か国からなるグループが2つあり、かなり近い位置関係です。ブラジル、フランス、ドイツは独立して、それぞれ別の方向にあります。
ドイツは(執筆時点で)本命第6位であり、年俸面で非常に興味深いケースです。ドイツに年俸トップ10の選手はいませんが、11位から23位までの選手が7人いて、トップ25で見ると、他のどの国よりも多くの選手がランクインしています。
フランスには、稼ぎ頭のキリアン・エムバペと報酬順位9位のカリム・ベンゼマがいます。しかしながら、ドイツのように選手層が厚くはありません。両チームがグループを首位通過すると、決勝まで対戦しません。年俸データを信用するのであれば、ドイツを選ぶのは良いバリューのように見えます。
残りのベスト - ワールドカップのノックアウトフェーズに進出する暗示的確率
2018ワールドカップ開始前の同様の調査で、セネガルとセルビアの報酬データが、オッズが示すよりも勝つ可能性が高いことを示唆していました。どちらもグループリーグを突破できませんでしたが、セルビアは終了間際の90分にゴールされたためであり、セネガルが敗退したのは完全にFIFAのフェアプレイポイントシステムの計算によるものでした。
ノックアウトフェーズにここまで近づきながら逃したチームはそうそうないでしょう。カタールでも報酬が同じような状況のチームはあるのでしょうか?
残りの23チームはどこもワールドカップ優勝の確率が3.2%を超えていないとされているため、それに対して評価する意味はほとんどありません。以下は、選手の平均年俸とグループリーグ突破の暗示的確率の比較です。
Pinnacleのトレンドラインについて、興味深い位置にいるチームがいくつかあります。たとえば、エクアドルとセネガルは、(執筆時点で)グループA (その他は、オランダと開催国カタール)の予選通過オッズがほとんど同じなのですが、23チーム中、両チームの年俸はほぼ正反対の水準にあります。報酬総額の論理によれば、セネガルを選ぶ方がはるかに賢明です。
セルビアが良いバリューオプションであることを証明できるかもしれない。
セルビアとスイスのペアも注目に値します。年俸と確率の両面で極めて拮抗しているこの2チームは、ブラジルとカメルーンとともにグループGで戦います。予選通過の可能性はスイスの方が6.3%高いと見なされていますが、スイスの年俸総額はこのグループ内のわずか0.4%強なので、セルビアが良いバリューオプションであることを証明できるかもしれません。
ただし、トレンドラインの南にいるチームが自動的に良い選択になるということではありません。モロッコはそう見えるかもしれませんが、同グループで年俸が最も高いクロアチアとエリート集団のベルギーより上に行かなければなりません。
ラインより上の位置にいる国を選ぶのが良くないということでもないのです。これは、メキシコとポーランドのグループC突破のオッズが非常に似ていることで確認できます(サウジアラビアは餌食となり、アルゼンチンとは並ぶ可能性が高いです)。ポーランド選手の年俸は合計すると2倍近くになりますが、これで分かるように、選手の平均年俸には、もっともなポイントがいくつも隠れている可能性があります。
ワールドカップ出場選手の年俸の幅
ロベルト・レヴァンドフスキは世界最高峰のストライカーであり、その技量と能力に見合った報酬を得ています。2022ワールドカップで最も稼ぐ選手25人の中に入る可能性が高いでしょう。
しかし、これはレヴァンドフスキが大半のチームメイトよりもはるかに多く稼ぐことを意味します。たとえば、この調査では、週に少なくとも€100kを稼ぐ 選手がフランスには19人いますが、ポーランドはわずか3人です。
そのため、各チームの年俸の幅と、最も高い年俸をもらっている選手の収入を比較する価値があります。これにより、ある国の選手たちの報酬の均等度が分かります。
ここでは他の国と比べてコスタリカがひときわ目立っており、これはケイラー・ナバスによるものです。かつてレアル・マドリードで活躍したパリ・サンジェルマンのこのゴールキーパーは、母国のチームメンバーが毎週受け取る報酬のほぼ3分の2を稼いでいます。
グラフの反対の端からも興味深いことが分かります。ドイツとイングランドは最もバランスの取れた2チームであり、どちらも大会での活躍が期待されます。デンマークが4位(グラフの右側からの順位)であることにも注目してください。どこまでもアウトサイダーですが、週の平均報酬が€100kポンド未満の23チームの中では、デンマークのオッズが最も低いです。
クリス・アンダーソンとデビッド・サリーが著書『The Numbers Game』で主張したように、サッカーが弱肉強食のゲームだとすれば、カタールでは報酬がより均等な国が勝つはずです。
死の組かどうか
各国がどのような野心を抱いてワールドカップに臨むにしても、すべてグループステージに出場することは確定しています。年俸データを使用して、抽選のどのセクションが最もバランスが取れていない、あるいは取れているかを明らかにできます。
グループ |
チーム |
チームの年俸 |
グループの年俸の幅 |
グループの年俸における割合 |
グループ予選突破の確率 |
A |
オランダ |
€2,284,224 |
€2,047,512 |
54.2% |
76.4% |
セネガル |
€1,327,674 |
31.5% |
51.0% |
||
カタール |
€364,000 |
8.6% |
24.9% |
||
エクアドル |
€236,712 |
5.6% |
47.7% |
||
B |
イングランド |
€2,966,175 |
€2,717,264 |
67.5% |
85.1% |
アメリカ |
€683,244 |
15.5% |
45.8% |
||
ウェールズ |
€498,130 |
11.3% |
46.0% |
||
イラン |
€248,911 |
5.7% |
23.1% |
||
C |
アルゼンチン |
€2,696,708 |
€2,392,708 |
56.8% |
83.9% |
ポーランド |
€1,152,576 |
24.3% |
50.6% |
||
メキシコ |
€597,165 |
12.6% |
49.7% |
||
サウジアラビア |
€304,000 |
6.4% |
15.8% |
||
D |
フランス |
€5,647,355 |
€5,448,974 |
76.4% |
83.8% |
デンマーク |
€1,196,145 |
16.2% |
60.5% |
||
チュニジア |
€348,729 |
4.7% |
25.9% |
||
オーストラリア |
€198,381 |
2.7% |
29.8% |
||
E |
ドイツ |
€4,102,226 |
€3,758,280 |
50.2% |
77.6% |
スペイン |
€3,281,221 |
40.2% |
81.5% |
||
コスタリカ |
€437,714 |
5.4% |
15.1% |
||
日本 |
€343,946 |
4.2% |
25.9% |
||
F |
ベルギー |
€2,465,809 |
€2,086,562 |
49.4% |
81.5% |
クロアチア |
€1,454,546 |
29.1% |
60.4% |
||
モロッコ |
€692,764 |
13.9% |
30.2% |
||
カナダ |
€379,247 |
7.6% |
27.9% |
||
G |
ブラジル |
€4,142,012 |
€3,737,457 |
64.0% |
81.8% |
スイス |
€974,047 |
15.1% |
47.6% |
||
セルビア |
€949,704 |
14.7% |
41.3% |
||
カメルーン |
€404,555 |
6.3% |
29.3% |
||
H |
ポルトガル |
€2,371,282 |
€1,898,838 |
49.6% |
77.9% |
ウルグアイ |
€1,406,028 |
29.4% |
61.6% |
||
ガーナ |
€533,901 |
11.2% |
30.3% |
||
韓国 |
€472,444 |
9.9% |
30.3% |
年俸の死の組は、報酬が最も高いチームと最も低いチームの差が最も少ないグループHです。
平等ランキングの正反対にいるのがグループDで、総年収の92.6%が上位2位のチームのものです。グループE (90.4%)も同様なので、フランス、デンマーク、ドイツ、スペインがラウンドオブ16に進まなければ驚くことになるでしょう。
他のシステムと同様に、年俸情報の評価も完璧ではありません。怪我が多くの監督の計画を狂わせるのは避けられず、カタールワールドカップへの出場選手に選ばれたものの、予選ではあまり活躍しなかった選手もいて、この調査では対象外です。
しかし、チームメンバーが確定したら、ベッターが年俸情報を集める価値はありそうです。経理知識が少しあれば、良いバリューベットを選べるかもしれません。
ワールドカップ2022を待ちかねている皆さん。 ぜひご登録のうえ、Pinnalceで注目のワールドカップ2022オッズのベットをお楽しみください。