全米オープンがフラッシング・メドウズで1週間後に始まります。男子シングルスの優勝候補を見ていくには良いタイミングでしょう。
昨日ウエスタン・アンド・サザン・オープンの決勝が行われ、ノバク・ジョコビッチがカルロス・アルカラスとの死闘を制しました。これはニューヨークで数週間後に行われる全米オープンの決勝の結果を占うものだと、多くの人が感じたことでしょう。Pinnacleの現在のマーケットは間違いなくその可能性が強いことを示唆しており、ジョコビッチが*2.230、アルカラスがわずかに高い*2.550となっています。
シンシナティでは、大会前の本命はアルカラスでした。しかし、アルカラスは決勝でジョコビッチに負けるまでに4勝したものの、各試合でセットを落としており、予想外の1週間になりました。トミー・ポールに敗れ、その前にはホベルト・ホルカシュにあっさり負けてしまったトロントでの苦しい1週間については言うまでもなく、シンシナティでの戦績を見て、マーケットはスペインの天才の可能性に対して小さな疑念を抱きました。
ここではマーケットが的を得ているかどうかを理解することが大切です。そして、私は的を得ていると考えています。ここ2週間の結果はアルカラスに関するハードコートの年間データにネガティブな影響を与えましたが、ジョコビッチは先週のシンシナティの大会で決勝まで順調に進んだ(1セットも落とさなかった)ことでデータが強化されました。マーケットはプライスでこの2人を正しく位置付けているようです。
全米オープン2023: 誰かがこのトップ2の独占状況を崩すことができるでしょうか?
ジョコビッチとアルカラスに続く優勝候補は、ダニール・メドベージェフ(*8.620)とヤニック・シナー(*12.930)のたった2人だけです。メドベージェフはハードコートの年間データでは優勢ですが、それほど単純ではありません。シナーはトロントで勝利をおさめた後、かなり調子が良さそうですが、メドベージェフはアレックス・デミノーやアレクサンダー・ズベレフといった選手に負けるなど、最近のハードコートのマスターズ大会で目立った活躍をしていません。これはドローが重要になるでしょう。しかし、シナーに元全米オープンチャンピオンのメドベージェフと近いプライスを設定すべきだという主張は筋が通っています。
シナーにはトップ2を除いてバリューがあるでしょう。
これに続く選手は全員が25.000かそれ以上のプライスで、最近の調子もさまざまです。ステファノス・チチパスとホルガ・ルーネは2人とも*27.990で、特に気になる選手とはいえません。チチパスはこの大会に臨むまでに何度か惨敗しており、ルーネはハードコートで確信できるような活躍をしておらず、怪我の疑いもあります。キャスパー・ルードとテイラー・フリッツはやや高い*36.610の設定で、フリッツはハードコートでの調子がかなりよくチャンスもありそうです。一方、ルードは全仏オープンの決勝で負けて以来、ややマンネリ気味のようです。フリッツは準々決勝か準決勝に進出できるかもしれませんが、マーケットを牽引する選手たちに対抗できる何かを見つける必要があるでしょう。
これはアレクサンダー・ズベレフ(*24.770)、マッテオ・ベレッティーニ(*44.130)といった選手や、ホベルト・ホルカシュ(*44.130)やアレックス・デミノー(*72.110)といった準々決勝、準決勝に簡単に進めそうなオッズの高い選手にも当てはまります。後者の2人は特に、ニューヨークでも良い調子を維持しそうです。ホルカシュはトロントでアルカラスにあと一歩のところまで迫り、デミノーは最近ハードコートでの決勝に何度も進出しています。
しかし、こうした選手の誰かが決勝に進出する可能性は考えにくく、マーケットのトップ4による戦いになりそうです。プライスが高く設定されている選手が全米オープンでの数週間で大躍進するには、ドローに期待するしかなさそうです。Danによる女子シングルスのベッティングプレビューはこちらでご覧ください。