スポーツベッティングでは、ベッターは直接的で有益な幅広い情報に基づいてマーケットにベットできます。
例えば、出場する選手、チームまたはプレーヤーの勢いや調子、けがの状態など、勝敗の確率を予想する上で役立つさまざまな要素を把握できます。しかし、予想の根拠とする指標は数多くありますが、あらかじめ結論が決められている場合ほど確かな指標ではありません。
アカデミー賞としても知られるオスカーの受賞者は発表前から認識されていますが、果たしてそれは、オスカーベッティングにおいてバリューが得られるということなのでしょうか。
オスカーベッティング:第93回アカデミー賞受賞オッズ
作品賞
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オッズ*
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監督賞
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オッズ*
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主演男優賞
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オッズ*
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主演女優賞
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オッズ*
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ノマドランド
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1.507*
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クロエ・ジャオ - ノマドランド
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1.073*
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チャドウィック・ボーズマン - マ・レイニーのブラックボトム
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1.102*
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キャリー・マリガン - プロミシング・ヤング・ウーマン
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1.666*
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シカゴ7裁判
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7.530*
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デヴィッド・フィンチャー - マンク
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13.640*
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リズ・アーメッド - サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ
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10.070*
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アンドラ・デイ - ザ・ユナイテッド・ステイツ vs. ビリー・ホリデイ
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5.390*
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プロミシング・ヤング・ウーマン
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8.510*
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リー・アイザック・チョン - ミナリ
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13.640*
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アンソニー・ホプキンス - ファーザー
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10.480*
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フランシス・マクドーマンド - ノマドランド
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5.880*
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ミナリ
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8.710*
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エメラルド・フェネル - プロミシング・ヤング・ウーマン
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25.240*
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スティーヴン・ユァン - ミナリ |
35.670*
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ヴィオラ・デイヴィス - マ・レイニーのブラックボトム
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8.570*
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ジューダス・アンド・ザ・ブラック・メサイア
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21.940*
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トマス・ヴィンターベア - アナザー・ラウンド
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30.700*
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ゲイリー・オールドマン - マンク
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48.260*
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ヴァネッサ・カービー - 私というパズル
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12.580*
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マンク
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29.680*
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サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ
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32.240*
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ファーザー
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82.600*
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オスカーベッティングとスポーツベッティングの違いとは
アカデミー賞ベッティングは、あらかじめ決められた情報に基づいて結果が決まるという点でスポーツマーケットとは異なります。投票者は実際に賞が授与される日(今年は4月25日)よりかなり前に投票を行います。
オスカー受賞オッズでバリューを見出そうとすると、多くの場合時間との闘いになります。
3月15日に今年のオスカーのノミネートが発表されてまもなく、他の多くのブックメーカー同様、Pinnacleでもマーケットを公開しました。マーケットは授賞式の少し前まで継続されますが、実際の決定票の集計は受賞式の約1週間前に行われます。
つまり、ベッターには候補者を見比べ、できる限り情報を集め、ベットに役立つ過去の受賞パターンを分析する期間が1か月あります。世界中のベッターが、情報が集約されて価格が調整される前に正しい答えを導き出そうと、一斉に同じ情報を追いかけます。つまり、マーケットとの闘いです。
まさにベッターをとりこにする追いかけっこです。ベッターは利益を得られる可能性がありますが、それはあくまで適切なタイミングで攻めればの話です。重要なポイントは、どうすれば最も有力な情報を入手して、このゲームに勝利できるのかです。
オスカー受賞者のオッズの動き
注目すべきは、オッズが低い有力候補は通常、授賞式が近づくにつれてさらにオッズが下がるという点です。昨年、「主要6部門」である作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞、主演女優賞、助演女優賞の各賞の有力候補は、マーケットの開始から終了まで一貫して有力候補のままであり、その過程でオッズは下がっていきました。
昨年の主演・助演/男優・女優の各部門は、圧倒的で揺るぎない有力候補が占めました。
作品賞部門では、『1917 命をかけた伝令』がマーケットの開始から終了まで、それぞれ1.666および1.389というオッズで最有力候補となりました。しかし、最終的な受賞作品は『パラサイト 半地下の家族』でした。昨年ノミネートされた10作品のうち、『1917』以外でマーケットの開始から終了までにオッズが下がった作品は2つしかありません。その1つが『パラサイト』で、オープニングオッズとクロージングオッズはそれぞれ4.330と3.770でした。多くのベッターが『1917 命をかけた伝令』が受賞すると考えていましたが、わずかに及びませんでした。『パラサイト 半地下の家族』のオッズが下がったことで、多くの人が確実にこの作品をダークホースと捉えていたことがわかります。
一方、監督賞部門ではこれと反対のことが起こりました。『1917 命をかけた伝令』のサム・メンデス監督が最有力候補で、オープニングオッズは1.500でした。そのすぐ後ろを『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督が2.990のオッズで追うかたちとなりました。 マーケット終了時点で、メンデス監督のオッズが1.120に下がって最有力候補の地位を確かなものにしたのに対し、ジュノ監督のオッズは5.770に伸びました。(実際にはジュノ監督が受賞しており)この結果は驚きと言えるでしょう。
一方、主演・助演/男優賞・女優賞の各部門では、これまでに前例がないと言っていいほど最有力候補の独壇場となりました。ホアキン・フェニックス(『ジョーカー』)、レネー・ゼルウィガー(『ジュディ 虹の彼方に』)、ブラッド・ピット(『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』)、ローラ・ダーン(『マリッジ・ストーリー』)以外の男優・女優が受賞することを示唆するものはほとんどなく、4人の中で最もオッズが伸びたダーンでさえ、クロージングオッズは1.119にとどまりました。
最も予想の参考になる団体はどこなのか
オスカーの受賞者が決定する月にもならないうちに、ベッターが最終的な受賞者を絞り込む上で活用できる情報はたくさんあります。他の団体の授賞式もオスカーの受賞者を予測する上で大いに役立ちます。
ゴールデングローブ賞、放送映画批評家協会賞、全米映画俳優組合(SAG)賞は、それぞれの会員がアカデミーの会員と重複する場合が多く、特に予想の参考になることが証明されています。
放送映画批評家協会賞は、過去25年間で19回もアカデミー賞と監督賞が一致しており、オスカーの監督賞受賞者を予測する上で大いに信頼できます。
累積で見ると、この3つの団体を合わせた主演・助演/男優・女優部門の受賞者の一致率は70%を超え、ゴールデングローブ賞と放送映画批評家協会賞を合わせた作品賞の一致率は60%を超えています。
放送映画批評家協会賞は、特に監督賞を予想する上で参考になります。批評家協会賞で監督賞を受賞者した25名の監督のうち19名(76%)がオスカーも獲得しています。ゴールデングローブ賞と放送映画批評家協会賞で監督賞を受賞した4名の監督のうち、3名がその後オスカーの同賞も獲得しています。この情報のみに基づいてベットすべきではありませんが、情報を集めて予想する上で有力な指標となることは明らかです。
注目すべきは、今年の放送映画批評家協会賞とゴールデングローブ賞では上述の4部門において、同じ作品、俳優が受賞している点です。『ノマドランド』とクロエ・ジャオ監督がそれぞれ作品賞と監督賞を、チャドウィック・ボーズマンが『マ・レイニーのブラックボトム』で主演男優賞を、『ジューダス・アンド・ザ・ブラック・メサイア』のダニエル・カルーヤが助演男優賞を受賞しました。
そして予想されるように、現在これらの作品、俳優はすべて今年のオスカーの各部門の受賞者の最有力候補となっています。
コメンテーターの発言に注目
オスカーマーケットの進展を追う上で鍵となる最後のポイントは、コメンテーターの発言に耳を傾けることです。自分の意見を聞いてもらいたい、そして表現することでエキスパートとして地位を築きたいと思うのは人間として当然の感情です。ハリウッド社会は結びつきの強い世界であり、内部の人間は役立つ可能性のある多くの情報を手に入れられます。
この現象が特に効果を発揮した最も顕著な例は、『バードマン』とアレハンドロ・G.・イニャリトゥ監督がそれぞれ2015年の作品賞と監督賞で大穴から最有力候補(そして最終的に受賞)へと上りつめた、いわくつきのケースに見ることができます。
この映画はゴールデングローブ賞も放送映画批評家協会賞も逃しましたが、作品に関する大げさな報道がなされたことで、受賞が予想されていた『6才のボクが、大人になるまで。』を下して受賞に至りました。これは単純に、『バードマン』を推していた批評家が作品を大きく宣伝し、それが一般のベッターに風向きの変化を実感させるに足るものであったというだけです。
ベッターにとって何よりも重要なのは、高いバリューを手にできるくらい早い段階で予測を立てられるかどうかです。
いかがでしょう。今年のオスカー受賞者を予測できそうでしょうか? 挑戦してみたいという方は、最高のオッズを提供するPinnacleのオスカー受賞オッズでベットしてみてください。