4 4, 2017
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ポアソン分布:サッカーベットのスコア予想

ポアソン分布を使ってサッカーのスコアを予想する方法

防御力と攻撃力の値を利用

最も可能性の高いスコアラインを計算する

予想確率をオッズに換算する

ポアソン分布:サッカーベットのスコア予想

ポアソン分布と過去のデータを組み合わせることで、サッカーの試合における予想スコアを簡単かつ確実に計算し、ベッティングに役立てることができます。ここでは簡単な概説で、必要な攻撃力及び防御力を計算する方法と、手軽にポアソン分布のバリューを生み出す近道を紹介します。あなたはすぐに、ポアソン分布を使ってサッカーのスコア予測を立てるようになるでしょう。

ポアソン分布は、分布全体で平均値を変数結果の確率に換算する数学の概念です。例えばManchester Cityの1試合平均ゴール数が1.7ゴールだとした場合、この情報をポアソン分布の方程式に当てはめると、Manchester Cityが0ゴールになる確率は18.3%、1ゴールは31%、2ゴールは26.4%、3ゴールは15%になることがわかります。

ポアソン分布 - スコアラインの確率を計算する

ポアソンを使って最も可能性が高い試合のスコアラインを計算する前に、各チームがその試合で得点しそうな平均ゴール数を計算する必要があります。これは、各チームの「攻撃力」と「守備力」を求めて比較することで計算できます。

結果の確率の算出方法がわかれば、自分で出した結果とブックメーカーのオッズを比較し、バリューを見出すことが可能です。

攻撃力および守備力を計算する時に、代表的なデータ範囲を選択することは極めて重要です。範囲が長すぎれば、データはチームの現在の強さと関連性がなくなり、短すぎれば異常値によってデータは偏ってしまう場合があります。2015/16年のEPLシーズンに各チームが戦った38試合なら、 ポアソン分布を適用するのに十分なサイズのサンプルとなるでしょう。

攻撃力の計算方法

昨シーズンの結果に基づいて攻撃力を計算する第一歩は、1チーム、1ホームゲーム、および1アウェイゲームあたりで獲得した平均ゴール数を求めることです。

昨シーズンに獲得した合計ゴール数をプレーした試合数で割ることで、これを計算します。

  • ホームで獲得したシーズンゴール / 試合数(シーズン中)
  • アウェイで獲得したシーズンゴール / 試合数(シーズン中)

2015/16年のEnglish Premier Leagueシーズンでは、ホームで567ゴール/380試合、アウェイで459ゴール/380試合で、1試合あたりの平均がホームで1.492ゴール、アウェイで1.207ゴールでした。

  • ホームで得点した平均ゴール数:1.492
  • アウェイで得点した平均ゴール数:1.207

チームの平均とリーグの平均との比率が、「攻撃力」になります。

守備力の計算方法

また平均的なチームが得点を許した平均ゴール数も必要になります。これは、上記の数字の逆数です(ホームチームが得点するゴール数はアウェイチームが得点を許した数と同じであるため):

  • ホームで得点を許した平均ゴール数:1.207
  • アウェイで得点を許した平均ゴール数:1.492

チームの平均とリーグの平均との比率が、「防御力」になります。

では上記の数字を使って、Tottenham HotspurとEvertonの2017年3月1日現在の攻撃力と守備力を計算してみましょう。

Tottenham Hotspurの予想ゴール数

Tottenhamの攻撃力の計算:

  1. ステップ1:ホームチームが昨シーズンにホームで獲得したゴール数(Tottenhamは35)をホームゲーム数で割ります(35/19):1.842。
  2. ステップ2:この値をシーズンの1ホームゲームあたりに得点した平均ゴール数で割り(1.842/1.492)、「攻撃力」を求めます: 1.235。

(35/19) / (567/380) = 1.235

Evertonの守備力の計算:

  1. ステップ1:昨シーズン、アウェイチームが許したゴール数を(Everton: 25)をアウェイ試合数で割ります(25/19):1.315
  2. ステップ2:これを1試合あたりにアウェイチームが得点を許したシーズンの平均ゴール数で割って(1.315/1.492)、「防御力」0.881を求めます。

(25/19) / (567/380) = 0.881

下記の方程式を使って、Tottenhamの予想ゴール数を計算できます(Tottenhamの攻撃力にEvertonの守備力とPremier Leagueのホームチームの平均ゴール数をかける):

1.235 x 0.881 x 1.492 = 1.623

Evertonの予想ゴール数

Evertonの予想ゴール数を計算するには上記の方程式を使いますが、ホームチームの平均ゴール数をアウェイチームの平均ゴール数に置き換えてください。

Evertonの攻撃力:

(24/19) / (459/380) = 1.046

Tottenhamの守備力:

(15/19) / (459/380) = 0.653

Tottenhamの予想ゴール数を算出したのと同じ方法で、Everton の予想ゴール数を計算できます(Evertonの攻撃力にTottenhamの守備 力とPremierLeagueのアウェイチームの平均ゴール数をかける):

1.046 x 0.653 x 1.207 = 0.824

ポアソン分布 – 複数の結果を予想する

もちろん、1.623対0.824で終了する試合はありません。これは平均にすぎません。フランスの数学者シメオン・ドニ・ポアソンによって考案された数式ポアソン分布で、これらの数字を各チームのゴール結果の範囲に100%の確率で分布できます。 

ポアソン分布方程式:

P(x; μ) = (e-μ) (μx) / x!

しかし、こうした式のほとんどは、ポアソン分布計算機のようなオンラインツールを使用して計算することができます。

必要なことは、異なるイベント発生(例でいうと、0から5までのゴール結果)と発生の期待値、つまり各チームの予想ゴール数(例でいうと、Tottenhamは1.623が平均的な成功率であり、Evertonは0.824)を入力するだけです。そうすれば、計算機は入力された結果に対して得点の確率を出力します。

Tottenham対Evertonのポアソン分布

Tottenham対Evertonのポアソン分布:

ゴール012345
Tottenham 19.73% 32.02% 25.99% 14.06% 5.07% 1.85%
Everton 43.86% 36.14% 14.89% 4.09% 0.84% 0.14%

この例は、Tottenhamが19.73%の確率で得点しないことを示していますが、32.02%の確率で彼らは1ゴールを獲得し、25.99%の確率で2ゴールを獲得します。一方、Evertonは43.86%の確率で得点せず、36.14%の確率で1ゴールを獲得し、14.89%の確率で2ゴールを獲得します。チームが5ゴールを獲得する確率はどうでしょう。Tottenhamの確率は1.85%、Evertonの確率は0.14%で、また、どちらかのチームが5得点する確率は2%です。

どちらの得点も(数学的な観点からは)独立しているので、予想得点は1–0(各チームにとって最も可能性の高い結果の組み合わせ)になります。2つの確率を掛け合わせると、1-0の結果の確率が出ます。(0.3202*0.4386) =0.1404、つまり14.04%です。

ポアソン分布を利用したスコアラインの確率計算の仕組みについてご説明しました。これで自分の測定とブックメーカーのオッズを比較し、利用できる差異があるかどうかを見極めることができるでしょう。特に天候、怪我、HFAなど、関連する状況的要因を自分の評価に含めて考えた場合にはなおさらです。

予想確率をオッズに換算する

上記の例で、ポアソン分布方程式を当てはめた場合、1-1のドローになる確率は11.53%(0.3202*0.3614)だとわかりました。しかし、個別の結果がドローになる確率ではなく、「ドロー」のオッズを知りたい場合はどうなるでしょうか? 異なるドローの対戦成績(0-0、1-1、2-2、3-3、4-4、5-5など)のすべての確率を計算する必要があります。

それぞれの結果の確率を計算したらオッズに換算し、ブックメーカーのオッズと比較して、見込みのあるバリューベットを見つけ出しましょう。

これをするには、すべての起こり得るドローの組み合わせの確率を計算して合計します。これで、得点に関係なく、ドローの発生確率を求められます。

実際には、ドローの確率は無限にありますが(両チームがそれぞれ10ゴール得点した場合など)、5-5以上のドローの確率は非常に小さく、このモデルでは無視して構わないでしょう。

Tottenham対Evertonの例を使う場合、すべてのドローの組み合わせは0.2472(24.72%)の確率となり、実際のオッズは4.05(1/0.2472)となります。 

ポアソン分布の限界

ポアソン分布は単純な予想モデルのため、たくさんの要因を考慮できません。クラブの状況、ゲームステータスなどの状況的要因および移籍期間中の各チームの変化に対する主観的な評価は完全に無視されています。

今回の場合、上記のポアソン分布方程式による計算は、Evertonの新監督(Ronald Koeman)がチームに与えた影響についてはまったく定量化していません。また、現在TottenhamはEuropa Leagueの過密日程を戦っていますが、その潜在的な疲労も考慮に入れていません。

また特定の試合で高得点または低得点になる傾向を示す、広く認識されている競技場の影響などの相関関係も無視されます。

これらは、レベルの低いリーグの試合では特に重要な領域であり、ベッターが ブックメーカーに対して優位に立てる可能性があります。Premier Leagueのようなメジャーなリーグの場合、最近のブックメーカーは自在に使える専門知識やリソースを豊富に持っているため、ベッターが優位に立つのは難しくなります。

最後に忘れてはならないのが、これらのオッズは、バリューを見出す過程全体で非常に重要なブックメーカーが課すマージンを考慮に入れてはいないという点です。

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