お金だけではない:ベッティング市場からわかること

不確実性への対処方法に関する理解

過去からの洞察

未来への視点

1回限りのイベントで何が起こるか

お金だけではない:ベッティング市場からわかること

ベッティングとは、イベントの結果を予想することで報酬を得るために何か(通常は金銭)を賭ける行為であると定義されます。ベッティングはリスクと報酬のゲームであると同時に、経済的な利益を得る可能性以外にも、多くのものを提供しています。ベッティング市場から何がわかるのでしょうか。詳しくは続きをお読みください。

不確実性への対処方法に関する理解

ベッティング市場から得られる中で最も興味深いことの1つは、未知のものに対処する方法についての理解が深まるということです。人生には、不確実な要素がたくさんあります。例えば、今日は雨が降るか、交通事情で仕事に遅れるかといったことです。私たちは日常的にこうした問題に対処していますが、なぜそう判断するのかという過程に時間をかけることは、あまりありません。しかしスポーツベッティングでは、すべてが変わります。

今日は傘を持って出るか、乗り物に遅れないよう10分早く仕事に行くか、またはManchester UnitedがChelseaに勝つ方にベットするか、何を決めるのでも構いません。こうしたあらゆる例に対し、私たちは不十分な知識で対処しています。しかし、ほとんどの人にとって、考えるのに数秒以上かかる問題は、この3つの中の1つだけです。

傘がなくて雨に濡れることや仕事に遅れることは、どちらもリスクではありますが、ベットする賭け金と同じ重みがあるとは思えません。金銭という形のより具体的なリスクによって、ベッティング市場では「身銭を切る」感覚が高められることになります。そして、それゆえに、人生で不確実性に対処する方法についての、より深い洞察を得ることができるのです。

過去からの洞察

真剣にベッティングを考える人にとっては、自分のベットを記録して、過去のイベントから学ぼうとすることが重要です。しかし、これは通常、別のベットに対する意思決定プロセスを改善しようという文脈での話です。ベットしたオッズをクローズした市場と比較するのであれ、自分のベットがプラスの期待値を示せたかを省みるのであれ、過去を振り返る目的はやはり、未来の行動に役立てるためです。

2015/16シーズンのPremier LeagueでLeicesterが優勝するオッズは5,000倍というものでしたが、これはその確率が0.02%であることを示すものであり、実際これは偉業の過小評価です。

ベッティング市場では、1つ1つのイベントを見返し、その偉業がいかに印象的であったか、結果がどれほどの驚きであったかを分析することも可能です。オッズが単純に確率を表しているのだと考えると、ベッティング市場を使って、何かが実際どの程度起こりそうなのか、どの程度起こりそうにないのかを理解することができます。

2015/16シーズンのLeicester CityによるPremier League優勝は、スポーツ史上最大のアンダードッグの1つとして広く知られています。十分簡単にわかることですが、38試合のシーズンでLeicesterが優勝する可能性はほとんどありませんでした。ほとんどの人は悩むことなく、Leicesterは実際のところ優勝するよりも降格する(下位3チームで終わる)可能性の方が高いと認識していたことでしょう。しかし、この偉業に対する私たちの理解は、どれほどかけ離れたものになったでしょうか。

統計データによると、Leicesterは過去21年間で初めて、Arsenal、Chelsea、Manchester City、Manchester United以外でリーグ優勝を果たしたチームでした。また、Claudio Ranieriが率いるこのチームの優勝は、イングランドのトップリーグでは1978年以来の初優勝でもありましたが、クラブの賃金とメンバーの移籍金の累積額は、リーグ最低レベルのものでした。どれも非常に印象的ですが、この情報をもってしても、LeicesterのPremier League優勝が実際にどれほど大きな偉業であったのかを理解することは依然として困難です。

ここでベッティング市場の出番です。メディアによく登場したこの5,000倍というオッズから、1つの数字(発生確率0.02%)が得られますが、実際これは偉業の過小評価です。実際のところ、LeicesterがPremier Leagueで優勝する可能性は、どの程度だったのでしょうか。

Joseph Buchdahlは、Leicesterのリーグ優勝の可能性を推定しようと、Leicesterが優勝する前のシーズンの380試合にPinnacleの1X2オッズを使用してモンテカルロシミュレーションを10万回実行しましたが、これには潜在的な欠陥があることを認めています。それでもまだ、Leicester優勝に対する「生涯に1度」や「100万年に1回」といった一般的なコメントよりは、よほど優れた見解を得られます。

2015/16シーズンのLeicester Cityの偉業について、ベッティング市場からわかることは何でしょうか。発生確率は、約0.001% (100,000分の1)だったということです。

未来に何が起こるかをはっきりと見通す

過去のイベントに対する評価という別の文脈に加えて、ベッティング市場は未来を見通すのにも役立ちます。ベッティング市場を使ってスポーツチームの勝ち負けの可能性を判断するのも面白いですが、ベッティング市場にはそれ以上のことを教えてくれるだけの力があります。それは、どのチームがリーグ優勝するのかよりも重要なことです。

2016年のアメリカ大統領選挙が始まった時点で、Pinnacleのオッズでは、Donald Trumpが共和党候補者になる可能性を12%としていました。

政治ベッティング市場はしばらく前からありますが、政治ベッティングの人気が高まるにつれ、ブックメーカーはこうしたタイプの市場管理に対する投資を増やしてきました。多くのお金が入ってくるようになると、これらの市場の効率が高まり、そして、人々の投票に関してより信頼できる予測材料になります。

世論調査は選挙の中心的話題です。以前は、国民が誰に投票しようとしているかを示すよい指標だと考えられていましたが、実際の結果とは大きな差異が生じるようになりました。まだ不安定ではありますが、政治ベッティング市場の人気が高まるとともに、最も可能性の高い選挙結果を予測する新しい手法が見られるようになってくるかもしれません。つまり、政治ベッティング市場を使うという手法です。

ブックメーカーと大多数のベッターは、2016年のアメリカ大統領選挙の開始時点で、周知のとおり、かなり的外れでした。実際に、Pinnacleは当初、Donald Trumpが大統領選の共和党候補者になる可能性を約12%と評価していました。何が起きようとしているのかを世界に伝える疑わしい情報源としてベッティング市場が登場したのは、レースが最終段階に至った時でした。

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Pinnacleで選挙のライブ市場を見ていた人たちは、フロリダ州(もともと民主党が抱えていた6つの重要な州の1つ)でのTrump勝利をメディアが報じるより速く、彼が勝つことに気付いていたかもしれません。ベッティング市場は、どうやってメディアより先に気付いたのでしょうか。実は、人々の情報こそ最も価値があるのです。

他者より先に、または少なくとも大多数より先に何かを知っている人に対して、ベッティング市場はその情報でお金を稼ぐためのプラットフォームを提供します。ブックメーカーには、このような情報を持った人々が常に一定数入ってきます。それゆえ、あることがどの程度起こりそうなのかについて、また、イベントで何かが起こる可能性が変化するタイミングについても、より正確な見解を提示することができるのです。

1回限りのイベントで何が起こるか

一般に、ベッティング市場は、人々が不確実性に対処する方法を理解するのに役立ちます。なぜ人は特定の結果にベットするのか。どのようなバイアスが意思決定プロセスに影響するのか。人は間違いから学ぶことができるのか。これらはどれも、個別の記事で扱うことのできる興味深いコンセプトです。しかし、ベッティング市場は、完全に1回限りのイベントに関する見解を裏付ける手段にもなります。

Floyd Mayweatherとの対戦がある週に、Conor McGregorが勝つ可能性は2倍以上になりました。

評判の悪い2017年のFloyd Mayweather対Conor McGregorのボクシングの試合は、世界がこれまでに目にした最も興味深いスポーツイベントの1つとして歴史に残ることでしょう。このイベントでは大げさな宣伝、意見、分析が大量にあふれ、またベッティング市場もお金でいっぱいでした。実際、これはスポーツベッティング史上、最もベットされたイベントの1つでした。

大騒ぎの記者会見と絶え間ないプロモーションがこの試合を究極のスペクタクルとして売り込んでいましたが、もしかするとベッティング活動の方が試合そのものより面白かったかもしれません。ベットされた金額が、その試合への関心の高さを強調していただけではありません。文句なしの最強ボクサーに対し、ボクシング界の新人がどの程度戦えるのか。オッズの動きは、これに関する意見がどれほど対立していたかを示すものでした。

McGregorは、人生においてプロボクサーとしてボクシングをしたことがありませんでしたが、その勝負では12.00のアンダードッグというオープニングオッズが設定されました(このオッズは勝率8.3%を意味します)。しかし、その試合が行われる週の間に、McGregorは5.92でリストされ、勝率は2倍以上の16.9%に上がりました。McGregorのボクシングの才能に対する信頼度は、何が原因で突然変わったのでしょうか。Mayweatherの負傷でしょうか。試合のルール変更でしょうか。答えはもっと単純。お金です。

Pinnacleの取引部門責任者Marco Blumeを驚かせたのは、両者の明らかなスキルの差などお構いなしに、人々がMcGregorにベットしようとしたことでした。オッズが劇的に悪くなっても、お金が入り続けました。もちろん、相手側にも大量のベットがありましたが、どれほどMcGregorのオッズが低くても、(後で考えれば)どれほどラインが悪くても、人々はこのアイルランド人の方に喜んでお金を投じ続けていました。 

この例では、ベッティング市場が世論をはっきり測定する役目を果たしていました。「シャープな」お客様からは多くのベットがありましたが、Conor McGregorがFloyd Mayweatherを倒す確率を誤って理解した娯楽的な資金(行動の本命-大穴バイアス)と比べると小さく見えました。また、これによって、人々が完全に1回限りのイベントで何が起きるかを理解することの難しさも示されました。

ベッティング市場からわかること

ベッティング市場が存在するのは、人々がお金を投じてより多くのお金を得ようと試みるからです。時間とお金を投資して利益を得ようとすることには価値があるかもしれませんが、ベッティング市場を違う視点から見てみるのもまた一興でしょう。ベッティング市場は、人々がどう考えてどう行動するかを理解するのに役立ちます。また、過去からの洞察と、未来を予見する視点も得られます。

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