11 25, 2016
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宝くじの歴史

宝くじの歴史
「宝くじに勝つ」という夢は時代を問わず、人類史の重要な一部を担ってきました。政治家や哲学者、皇帝たち、そしてもちろん宝くじの勝者たちは皆、様々な形で利益を手にしてきたのです。しかし、宝くじを発明したのは誰なのでしょうか? そしてその理由とは?宝くじでもっとも得をしたのはどの歴史上の人物で、どうやってそれを成し遂げたのでしょうか?この記事を読んで、宝くじの起源から現在に至るまでの驚くべき歴史を学びましょう。

宝くじが最初に行われた形跡は紀元前200年頃、中国漢王朝の時代に見ることができますが、今日のような宝くじを生み出したのはユリウス・カエサルの養子である、皇帝アウグストゥス・カエサルだと言われます。

古代ローマの宝くじは税金の代わりだった

ローマ市は当時、深刻な補修工事の必要性に悩まされていましたが、重税に苦しむ市民への課税を増やせば、暴動を引き起こしかねません。アウグストゥス・カエサルは、政府の歳入と自身の人気を高める一石二鳥の方法として、宝くじを実施することを思いついた、最初の人物。アウグストゥス以降、2千年以上にわたり、様々な政府が公共事業の資金調達のため宝くじを利用してきています。

アウグストゥス・カエサルは、政府の歳入と自身の人気を高める一石二鳥の方法として、宝くじを実施することを思いついた、最初の人物。

その約200年後、今度は別のローマ皇帝ヘリオガバルスが、宝くじにただならぬ関心を抱きました。当初は奴隷や土地などの賞品が当たるゲームに過ぎなかったものが、すぐに強制的に買わされる宝くじへと変化。くじ券はカタパルトで群衆へ向けて発射されました。

もっとも、くじ券と一緒に生きたヘビが放たれたり、ハチや動物の死骸、死刑さえもが賞品となったため、この若き皇帝は18歳のときに暗殺されました。

ヴォルテールはいかにして宝くじで財を成したか

ペンネームのほうが有名なフランス人哲学者、ヴォルテールが経済的不安から解放されたのは、数学者のシャルル=マリー・ド・ラ・コンダミーヌとの出会いがきっかけでした。二人が顔を合わせたある夕食会の席で、ラ・コンダミーヌがヴォルテールに、想像を絶するほどの大金持ちになれるという計画を持ち掛けたのです。

フランス政府は当時、人々に国債を買わせる目的で宝くじを実施していました。国債の所有者は、その額面の1000分の1の価格で宝くじ券を買うことができ、一等に当選すれば50万リーブルという、当時では考えられない額の大金を手にすることができたのです。  

しかし、フランス政府は数学があまり得意ではなかったようです。一等の当選確率は債権の値段とは関係がなく、ラ・コンダミーヌは安い債権を大量購入すれば勝率が劇的に上昇することに気づきました。

そこでラ・コンダミーヌとヴォルテールは裕福な出資者を集めて「宝くじシンジケート」を結成し、当選金を山分けすることに。毎年のように当選を繰り返したので、策略に気づいたフランス政府は彼らを裁判にかけましたが、いかなる違法行為も認められないことが証明されました。ヴォルテールはこの大金のおかげで、残りの人生を本の執筆に費やすことができたのです。

宝くじと米国大統領 

アメリカ建国の父たちは、政治的にも、私欲のためにも、宝くじを巧みに利用していました。ジョージ・ワシントンからベン・フランクリンまで、いずれの人物も自由と資金調達の名の下に、宝くじを実施しています。

宝くじを誰よりも保護した大統領はトーマス・ジェファーソンで、晩年には自身の借金返済のために宝くじを行おうとしました。

さかのぼること1747年、火急の問題は兵士ではなく、資金の不足でした。 フランクリンは宝くじに活路を見出し、大成功を収めます。フィラデルフィアではニューヨークやニューイングランドで7か月かかった枚数を、わずか7週間で売り切ったと自慢したとか。その収益で、フランクリンはフィラデルフィアの防衛用に大砲を購入することができたのです。

その約30年後、今度はジョージ・ワシントンがバージニア州アレゲーニー山脈から、今ではホームステッドの名で知られる高級リゾート地、バージニア州ホットスプリングスへと抜ける道路を建設するための資金を集めるべく、宝くじの実施を試みました。

もっとも、当時は宝くじの数が増えていたこともあり、計画は失敗に終わっています。 ジョージ・ワシントンの署名が入ったこのくじ券は、今では収集家たちの羨望の的となっており、2006年には現存する25枚のくじ券のうちの1枚が、1万3500ドルの高値で取引されました。

しかし、誰よりも宝くじを保護したのはトーマス・ジェファーソンでした。ジェファーソンは自身の借金を返済しようと、孫と手を組んで、宝くじの発行を試みました。バージニア議会を説得する際には、「宝くじは不道徳どころか、人間の生存に不可欠なものだ」という名言も残しています。幸いにもジェファーソンは策略の失敗を見届けることなく、この世を去りました。

宝くじは何世紀にもわたって人々の想像力を捉え、人生を一変させる大当たりの確率は天文学的数字でありながら、今なお人気を保ち続けています。しかし、その当選確率はどのくらい低いのでしょうか? そして、宝くじで儲けるための秘訣とは?答えが知りたい方は、ピナクルの記事「What are the real chances of winning the lottery(宝くじに当選する実際の確率とは?」をお読みください。 

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