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無料ベットでの数学と心理学

実際にベットが無料だったらするべきこと

ターンオーバーの要件を理解する

プロスペクト理論と無料のベット

無料ベットでの数学と心理学
ただより高いものはない、とはよく言われますよね。でも、多くのブックメーカーがお客様に「無料」のベットをオファーしています。こういった無料ベットが実際に無料なのかは議論の余地がありますが、でもベッターからすれば、こういうオファーを上手く利用する方法を知りたいものです。無料ベットを最大限に活用する方法を知りたければ、ぜひご一読ください。

ピナクルの以前の記事で、ベンジャミン・クローニン(Benjamin Cronin)は無料ベットやその他の販促オファーがブックメーカーによる顧客獲得のためのマーケティング戦略にすぎず、新たな価値をほとんど生み出さないのはなぜなのか、その理由を説明しています。

「無料ベット」の見出しはしばしば魅力的に映るのですが、数学的な難しさと利用規約の複雑さから二の足を踏んでしまいがちです。しかしながら、こういった販促が持つ価値を理解することは、その機会をどのように活用するかを決める第一歩となります。

実際にベットが無料だったらするべきこと

最初に、利用規約のないシンプルな無料ベットについて考えてみましょう。無料のベットで勝ったら、ターンオーバーの要件もなく、常に現金で引き出せます。その場合、最適な戦略は何でしょうか?以下のチャートは、真の確率を反映したオッズ(マージンなしのオッズ)を仮定して、オッズが異なるベットからベッターが得られる予測リターンをプロットしたものです。

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ベッターへの予測リターンはオッズに応じて増えることが分かります。たとえば無料のベットを100ドル分持っていたとして、オッズが2.0だとすると、50%の確率で賭け金を失い、50%の確率で100ドルが得られます。つまり予測リターンは50ドルまたは50%です。もしオッズが5.0だとすると、80%の確率で賭け金を失い、20%の確率で400ドルが得られます。この場合予測リターンは80ドルまたは80%です。

無料のベットでは低いオッズに人気が出る傾向があると言われています。これは1979年のKahnemanとTverskyの「プロスペクト理論」の論文での発見に基づきます。

この論文の結論はそれ自体興味深いものですが、一方ブックメーカーはオッズにマージンを加えることも分かっています。しかしそれぞれのベットで、ブックメーカーがどのようにマージンを配分するかは正確には分かりません。ベッターの予測リターンが、マージン分配が異なるとどのように変わるかを見てみましょう。 

下のチャートは、2ウェイマーケットで3%のマージンを4種類の方法で分配した場合の予測リターンをプロットしています。4種類とはすなわち均等(両側に1.5%ずつ)、比例(例えばマージン70%、真の確率70%)、反比例(例えばマージン30%、真の確率70%)、全マージンを大穴に含む場合(大穴での3%)です。

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マージンが比例して分配されていれば、予測リターンはオッズに応じて増加します。少なくとも予測リターンの観点からすれば、最適な戦略はできるだけ高いオッズに賭けることになります。 

大穴のオッズに(比例よりも)多くのマージンを配分している場合、予測リターンはオッズが増すにつれ、ある時点で減少します。この現象は、均等分配および反比例分配、さらに全マージンを大穴に含む分配で予測リターンをプロットすると見られます。マージン全体を大穴のオッズに含む極端なケースでも、無料ベットのオッズを最大5.88まで増やすことが最適となります。これで予測リターンが68%で最大化します。 

ターンオーバーの要件を理解する

ブックメーカーが無料ベットの価値を下げる最も一般的な方法は、無料ベットで勝った場合のターンオーバーに特定のレベルを満たす要件を設定することです。100ドルの無料ベットで勝ち、資金の引き出しが可能になる前に一度はターンオーバーを求められる場合を考えてみます。つまり、この無料のベットで90ドル獲得した場合、残っている資金の引き出しが可能になる前に、この90ドルを賭ける必要があります。

これまで見たように、無料のベットでの最適戦略によって、通常はオッズが上がります。しかしその後に勝った場合の「ターンオーバー」についてはどうでしょう?もし予測リターンの最大化だけに注目するなら、できるだけフェアなオッズに賭けるのが最適です。本命-大穴バイアスがかかっているオッズに関しては、これは低いオッズに賭けることを意味します。

下の表は、無料のベットに対して付けられるオッズと、その後勝った際のターンオーバーに付けられるオッズの様々な組み合わせにおける、100ドルの無料ベットの期待値を表しています。3%のマージンを均等に分散しているオッズを仮定すると、100ドルの無料ベットの最大の期待値は75.80ドルです。 

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ブックメーカーが他の条件を追加することも珍しくありません。たとえば、ターンオーバーでは1.50以上のオッズに賭けなければならないとか、無料のベットで勝ったらそのお金を2度または3度回さなければならない、などです。無料のベットに付随する条件が多いほど、その価値は下がります。

分散はどうでしょう?

無料のベットの期待値を最大化することは、間違いなく分散(ばらつき)が大きくなることを意味します。例えば、上記の例で100ドルの無料のベットの価値を最大化するには、無料のベットをオッズ8.0に賭ける必要があります。このオッズでの真の確率は11%です。

これは無料のベットの89%はリターンが無く、11%の確率で700ドルの利益を生むことを意味します。これで後悔を回避したい感情が芽生え、無料のベットで何らかの利益を得る考え(例えば低いオッズに賭けるなど)にとらわれがちですが、一回限りという性質を考慮すると、私は予測リターンに着目することをお薦めします。 

プロスペクト理論と無料のベット

無料のベットでは低いオッズに人気が出る傾向があると言われています。これは1979年のKahnemanとTverskyの「プロスペクト理論」の論文での発見に基づきます。ここでは、人は利益がからむ選択ではリスクを回避する傾向があることが示されています。例えば、確実に3,000ドルの支払いを受けるか、80%の確率で4,000ドルの支払いが得られるか(期待値は3,200ドル)を選ばせると、回答者の圧倒的多数は前者を選択します。 

ブックメーカーが無料ベットの価値を下げる最も一般的な方法は、無料ベットで勝った場合のターンオーバーに特定のレベルを満たす要件を設定することです。

無料のベットはあくまでも利益になる可能性を考慮すると、ベッターはおそらくこのリスク回避傾向を反映し、より確実な(オッズの低い)賭けを求めるでしょう。心当たりがありますか?ひょっとして自分がその法則に充分に従っているのかを知るべきかもしれませんね。

裏を返せば、損する可能性があるネガティブな局面では、人はリスクを負うようになります。これは反射効果によって説明できます。確実に3,000ドルを損するか、または80%の確率で4,000ドルを損するか(期待値は-3,200ドル)という選択をする場合は、過半数の人は期待値が低いにも関わらず、後者のギャンブルを選びます。

KahnemanとTverskyも、人は極端に低い頻度で起こる事象を正確に認識することが苦手なため、一般にこういった事象は実際よりもより高い確率で起こると考えられていることに気付きました。両者を考え合わせると、この2つの発見で本命-大穴バイアスを適切に説明できます。KahnemanとTverskyは、彼らがギャンブルそのものの魅力に貢献していることを実際に示唆しました。

無料のベットについて何を学んだでしょうか?

無料のベットはブックメーカーが顧客を引き付けるために使うツールで、通常は高いマージンのオッズであなたをベットに誘います。残念ながら、無料のベットの使用について最適な戦略を理解し実施することとは、それを禁止または制限する方向へと踏み出すことになります。ほとんどのブックメーカーは、知識のある顧客を相手にそうしているのです。ただしピナクルは、最高の価値を持つオッズ、最高のマージン、そして勝者を歓迎するユニークなポリシーの提供に注力しています。

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