第2部: シャープベッターはどれくらいいるでしょうか?

マーケットシーディングの変更

価格発見モデルのより詳細な分析

価格発見について何を学んだでしょうか?

第2部: シャープベッターはどれくらいいるでしょうか?

第1部の記事でベッティングの古典的な質問を掘り下げたJoseph Buchdahlが、第2部では価格発見モデルの分析をさらに一歩進めますシャープベッターはどれくらいいるでしょうか?詳しくは続きをお読みください。

ブックメーカーは、価格発見という形でベッティング市場におけるオッズを進化させると一般に考えられています。この資料の第1部では、初歩的なモデルを作り、これがうまく機能するかどうかを示しました。私の最初の試みは本質をとらえましたが、オッズ進化の微妙な差異はとらえませんでした。値動きが激しすぎたのです。このモデルは、高額を投じるベッターからのアクションに十分に対応できませんでした。

高額ベットの影響に対処するために、次の一連のモデル実行では、ステーク上限の強さを、既存の取引量の1倍から1/5、1/10、最終的に1/50倍に増やしました。1/50ステーク上限の図表は以下の通りですが、やはり熟練ベッターはいません。初期のマーケットシーディングは、AとBに対して1単位のままで、これは最大初期ステークの許容が2/50 = 0.04単位であることを示しています。こんなブックメーカーに対しては、最も慎重なベッターでさえ失望することが明らかです。

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確かに、現実の市場に想定されるもののように見えますが、価格の変動は依然としてかなり大きいようです進化過程でのオッズの標準偏差を使用して、大きさを測定できます。この例では、標準偏差は0.116でした。これは、実際の市場変動よりもかなり大きくなっています。プレミアシップの試合のデータから小規模のサンプルを収集したところ、合計ゴール数とアジアンハンディキャップ市場の平均価格変動標準偏差は約0.04であることがわかりました。 

熟練プレイヤーをモデルに導入すれば、この数値を0.04まで下げることができます。以下のモデルアウトプットでは、3人に1人が熟練プレイヤーでした。こうなるのは、高額ベットが少ないためです。熟練ベッターは、価格が2.00未満の場合はベットしません。そのため、価格発見に影響を及ぼす可能性のある追加分はありません。 

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オッズの進化はより有望に見えますが(標準偏差 = 0.041)、新しい問題があります。モンテカルロ・シミュレーションの一部としてこのモデルを1,000回実行すると、始値と終値の間の変動が小さすぎることがわかります。現実のPinnacleの市場からの合計ゴール数およびアジアンハンディキャップに対する典型的な始値対終値率は約0.055という標準偏差を示しますが、このモデルは1,000回のモデル実行で平均0.013となりました。

以下の表は、始値対終値率の1,000モデル実行平均標準偏差がモデルシナリオごとにいかに変化するかを示しています。ヒートマップを適用して、0.055という実際の市場価値と比べてどこでモデルアウトプットが非常に高い(緑)か、低い(赤)か、ほぼ類似している(黄色) かを示しました。したがって、これを使用して、「ちょうど良い」「ゴルディロックス」シナリオを探すことができます。熟練ベッター比率の選択は少し奇妙に見えるかもしれません。尺度は対数であり、0、10-4、10-3.5、10-3、10-2.5、10-2、10-1.5、10-1、10-0.5および100 (つまり1)と同じです。例えば10-2、つまり0.01は1%です。

ステーク上限および熟練ベッター比率のさまざまなシナリオに対する始値/終値率の標準偏差(マーケットシーディング = 1単位)

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同様に、2番目の表は、1,000回のモデル実行における価格進化の平均標準偏差を示しています。私の実際の市場サンプルでは、この標準偏差の平均値は約0.04でした。

ステーク上限および熟練ベッター比率のさまざまなシナリオに対する価格進化の標準偏差(マーケットシーディング = 1単位)

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すべてのモデルシナリオにおいて、全員が熟練ベッターの場合、まったく差がないことがわかります。このモデルでは、ベッター全員が真のオッズは2.00であると「わかっている」場合、1.95に戻ることはないため、市場は進化しません。

これらのシナリオでは、両方の標準偏差のゴルディロックス域に適合するものはありません。AとBに対して1単位だけの初期マーケットシーディングを使用しても、通常は価格進化の変動性を現実的な水準に抑えるのに十分ではありません。マーケットシーディング量を増やしてみるべきです。始値対終値率の変動に関しては、熟練ベッターの比率が約0.3から1%で大幅な段階変化が見られる場合があります。熟練ベッターが少ないと、変動の度合いが大きすぎます。熟練ベッターが増えると、十分な変動がありません。後半の表でこれにもう一度注目してください。

マーケットシーディングの変更

ステーク上限因数が50の場合、価格進化と始値対終値率の両方の変動性を抑えるうえで非常に有効ですが、おそらく過度かもしれません。現実には、このような厳格な上限は、ブックメーカーの売り上げを大幅に減少させ、顧客を困らせます。この上限を増やす代わりに、初期の理論的なマーケットシーディングの規模を変更しましょう。

次の2つの表は、同じ熟練ベッター比率と、一連の理論的なマーケットシーディング値に対する両方の標準偏差を示しています。例えば、マーケットシーディングが100の場合、ブックメーカーがAとBの両方に100単位の初期市場をシーディングしたことを意味します。すべてのシナリオの組み合わせに、ステーク上限率1が適用されました。

マーケットシーディングおよび熟練ベッター比率のさまざまなシナリオに対する始値/終値率の標準偏差(ステーク上限率= 1単位)

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マーケットシーディングおよび熟練ベッター比率のさまざまなシナリオに対する価格進化の標準偏差(ステーク上限率 = 1単位)

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ステーク上限のシナリオに関しては、両方の標準偏差が測定値に近くなるゴルディロックスの組み合わせは実際にはありません。熟練ベッター1% / マーケットシーディング1,000というシナリオの組み合わせが、おそらく最も近くなります。しかし、ここに進化の一例があります。オッズの動きが突然で時折は大きく、ごく限られた活動の間隔を空けて逆転しているので、正常には見えません。

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これが発生しているのは、ブックメーカーが最初に市場に大量のシーディングを行った場合でも、高額のステークが依然として影響を及ぼす可能性があるためです。さらに、ブックメーカーは、そもそも市場にこれほど大量のシーディングを行う必要があるのでしょうか?そうした場合、チャートに見られるように、アクションの大部分を構成する少額のステークのオッズ進化が大幅に制限されます。

マーケットシーディングとステーク上限の組み合わせを試みた場合はどうなるでしょうか?これは、熟練ベッター1%という比率に対して、マーケットシーディング250とステーク上限1/25を組み合わせた進化の例です。 

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より現実的に見えますよね?しかしここでも、ゴルディロックス・マッチを得ることはできません。オッズ進化の標準偏差が高すぎる一方で(0.064)、始値/終値標準偏差が低すぎるからです(0.025)。そして、まだ現実的でない段階変化が一部見られます。これに対処する方法はあるのでしょうか?

価格発見モデルに何か問題があります。

これまでのところ、モデルシナリオに関係なく、またベッターが熟練者であろうとなかろうと、ベッターのアクションはその規模に正比例して市場とオッズに影響を及ぼすと考えられていました。しかし、これは本当でしょうか?熟練ベッターについては、確かにそのとおりかもしれません。けれども、未熟なベッターにとってはどうでしょうか? 

未熟なベッターがBよりもAに偏っていると仮定します。バイアスはオーバー/アンダーおよびハンディキャップの両方の市場に存在すると報告されています。優れた予測モデルを備え、合理的でない判断を避けられるブックメーカーが、それらに注意を払うのはなぜでしょうか?オッズを再計算する目的で、単にアクションを無視してみてはどうでしょうか?未熟なベッターしかいない市場がBの2倍の頻度でAにベットするとします。アクションの一部を無視しないと、このようになってしまうかもしれません。熟練ベッターに対するリッチピッキング。 

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実際にはもちろん、「真」の結果確率からそれほど大きい偏差があれば、すぐに熟練ベッターのアクションに利用されるでしょうし、オッズが「正確でない」ことが明らかになれば、おそらく未熟なベッターのアクションにも利用されるでしょう。比較的単純なベッターも含めて、顧客が盲目的なほどの市場の非効率性があります。それにもかかわらず、そのような見方は、価格発見を通じてバランスを保つアクションの全体的な解釈に疑問を投げかけます。

ブックメーカーが未熟なベッターのアクションを無視するか、少なくとも部分的に無視する場合、試合結果が大幅な損失につながる可能性があり、ブックメーカーがリスクポジションを取ることを余儀なくされる状況を必然的に生み出します。当然ながら、ブックメーカーは不確実性に逆らうので、そこに身を置くことを好まないでしょう。しかし、それらのリスクポジションを理解し管理する手段があり、その過程でより大きな利益を生み出しているのであれば、そうしないわけがないでしょう?

未熟なアクションを無視する

シナリオの最終セットでは、未熟なアクションにさまざまなブックメーカーの反応率を適用しました。比率が1の場合、これまでのモデルシナリオの場合と同様に、オッズを進化させる目的でステーク全体を含めることにより、ブックメーカーはすべてのアクションに反応します。比率が2の場合、半分のみが考慮され、残りの半分は無視されます。比率が64の場合、アクションの1/64しか考慮されません。これらのシナリオに対して、私はマーケットシーディングに100、ステーク制限因数に5を適用して、熟練ベッターの高額ステークに対する過剰な市場の反応を防ぎました。標準偏差のヒートマップを以下に示しています。

未熟なアクションに対するブックメーカーの反応率および熟練ベッター比率のさまざまなシナリオに対する始値/終値率の標準偏差(マーケットシーディング = 100単位、ステーク制限因数 = 5)

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未熟なアクションに対するブックメーカーの反応率および熟練ベッター比率のさまざまなシナリオに対する価格進化の標準偏差(マーケットシーディング = 100単位、ステーク制限因数 = 5)

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いくつかの特徴が際立っています。まず、熟練ベッターの比率に顕著な「可能性の境界」があり、それを超えると始値対終値率と段階的な市場進化のいずれにおいても変動は十分ありません。これは約1%で現れます。熟練ベッターが多いシナリオでは、ベットの拒否が多くなりすぎます(値なし)。そのため、オッズの動きが通常観測される水準よりも低い水準に制限されます。これは、熟練ベッターが5%である場合の典型的なオッズ進化です。あまりにも「穏やか」に見えます。

第二に、熟練ベッターの割合が非常に低い、またはゼロのシナリオでは、ブックメーカーが無視する未熟なベッターのアクションの量に有意な因数が適用されない限り、両方の指標の変動が大きすぎます。次に示すのは、ブックメーカーがアクションの半分しか無視しない未熟なベッターの典型的な図です。あまりにも「ノイズが多く」不安定です。

最後に、熟練ベッターの比率が比較的小さく(おそらく0.1から1%)、ブックメーカーの反応率が高いゴルディロックス域があります(32)。これよりもはるかに高く、ここでもオッズは変動しません。これは驚くことではありません。ブックメーカーがすべてを無視した場合、熟練ベッターのいない市場はまったく変化しません。これは、熟練ベッターが0.3%である場合の典型的なオッズ進化です。 

価格発見について何を学んだでしょうか?

オーバー/アンダー、ポイントスプレッド、アジアンハンディキャップなどの2ウェイベッティング市場の現実の進化を再現を試みた価格発見モデルを構築しました。ブックメーカーがベッターのアクションを含めたオッズ進化を開始するための理論的資金を市場にシーディングし、ブックメーカーがそのアクションに一部制限を適用する必要があることがわかりました。最後に、これらのオッズ進化の目的で、未熟なベッターのアクションを大量に無視することを考慮する必要がありました。

ブックメーカーは、価格発見のプロセスを経てベッティング市場を進化させるかもしれません。このときブックメーカーは間違いなく、大部分の未熟なベッターよりも少数の熟練ベッターにはるかに多くの注意を払います。

これらのモデルパラメーターは、ブックメーカー側の現実的な行動を表しているように見えます。ステーク上限が適用され、取引量が少なくなった市場進化の初期に制限がより重要になることがわかっています。また、市場を開始するために、ある種の理論的なマーケットシーディングを行うことも理にかなっています。そうしなければ、初期価格は「真の」価値から大きく変動します。

最後に、市場にもたらす有意義な情報を持つ熟練ベッターは、単に直感に賭ける人よりもはるかに大きな影響を及ぼすというのが一般的に受け入れられている見識です。Pinnacleは、オッズの質を向上させるために、最も熟練した顧客が利用されていることを公然と認めています。実際、一部の熟練者に、市場が開く前にそれを行う機会を提供することさえあります。おそらくマーケットシーディングの一形態です。

残る質問は、熟練ベッターがどれくらいいるかということです。これらの3つのパラメーターを変化させて一連のモデルシナリオをテストした結果、この2部構成の記事の冒頭で定義したように、勝者である可能性の高いベッターの比率が低いという命題をさらに支持していると考えます。おそらく0.1%から1%の間です。

今回の記事の冒頭の警告を繰り返しますが、この価格発見とオッズ進化のモデルは、大部分が私自身の思考プロセスです。矛盾や欠点に満ちている可能性もあります。さらに、ブックメーカーが熟練ベッターのアクションの一部を無視する可能性も考慮していません。もし彼らが顧客の一部よりもさらに熟練していると考えている場合を含めてです。

ただし、バイアスのかかったベッターは、BよりもAに頻繫にベットするという、実際の市場に典型的な条件でテストを行いました。2対1のシナリオの場合、ブックメーカーがA対Bの未熟なベッターに払う注意の量をさらに適切に測ることにより、上記と類似した数字と図表を再現することができました。 

おそらく最も重大な弱点は、モデルを1,000回の反復固定数(通常は約500ベット)に制限することです。実際には、市場はこれよりもはるかに少ないか、はるかに多く、これが始値対終値率変動性にいかに影響を及ぼすかを示唆しています。 

要するに、私が行ったことの大半は当て推量です。それでも、ブックメーカーが価格発見のプロセスを介してベッティング市場をいかに進化させられるかについて明らかにされていなかった場合、彼らは間違いなく大部分の未熟なベッターよりも少数の熟練ベッターにはるかに多くの注意を払っています。後者になりたい場合は、懸命に取り組む必要があります。手始めとしてはPinnacleの「ペッティングの知識」を読むことです。

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