利益を上げるために求められる、最終オッズに打ち勝つ頻度とは?

勝者になるために求められる、最終オッズに打ち勝つ頻度とは?

オッズ動向の重要性

オッズ動向と期待値の関係

利益を上げるために求められる、最終オッズに打ち勝つ頻度とは?

賭けごとは結果がすべて、というのはよくある誤解です。ベッティングで成功する鍵は、市場に価値を見つけ、安定してクロージングオッズ(最終オッズ)を打ち破ることにあります。もっとも、利益を上げるには、どのくらいの頻度で最終オッズに打ち勝つ必要があるのでしょうか?答えを知りたければ、ぜひご一読ください。

最終オッズに打ち勝つことの重要性を分析した以前の記事の中で、私たちは市場のオッズが平均して、どのように締め切られるのかを学び、結果の確率に関するもっとも正確な(すなわち効果的な)評価を行いました。例えばピナクルの最終オッズが2.00であれば、(マージンを考慮しなければ)50%の確率でその結果が生じることを示唆しています。

ベッターが受け入れるオッズと、ピナクルの最終オッズとの関連性はすでに示されており、ここから信頼性の高い利益期待値が導かれます。ベッターが2.20のオッズを受け入れ、ピナクルの最終オッズが2.00であった場合、このベットの利益期待値は2.20/2.00の比率から1.1、すなわち10%(引くことのピナクルのマージン)になります。

オッズ動向の重要性

スポーツ予想市場には本質的にランダムな変動性が存在することを考えると、どんなベッターも、常に最終オッズを打ち破ることはできません。最初にどれほど正確な予想を行ったところで、その後のチームの変化や、ベッティング市場にランダムに流れ込んでくるとされる、その他の予期せぬニュースの影響によって、期待値があっけなくマイナスに転じてしまうことがあります。

ベッターが受け入れるオッズと、ピナクルの最終オッズとの関連性はすでに示されており、ここから信頼性の高い利益期待値が導かれます。

ベッターが賭けるチームをランダムに選び、かつ、オッズが平均してランダムに動くと仮定した場合、ベッターは約50%の確率で最終オッズを打ち破れると考えるのは合理的です。実際、このトピックを扱った以前の記事で用いたのと同じ、サッカーの132,645試合(と、ホーム・ドロー・アウェイのベッティング市場での397,935通りの結果)のデータセットを分析したところ、ピナクルのオープニングオッズ(当初オッズ)からクロージングオッズ(最終オッズ)までの動向(当初オッズ対最終オッズの比率から1を引くことで定義)は、かなりランダムであるか、通常の分布に収まることが分かり、その45%はゼロ以上(下の赤い分布)となっています。

半分をわずかに下回っているのは、ピナクルの最終的なマージンが通常は、開始時のマージンよりもわずかに低くなることが原因でしょう。そのため、オープニングからクロージングまでの全体的な市場動向がゼロであっても、最終オッズは当初オッズに比べてわずかに上昇すると考えられます。

1-closing-inarticle.jpg

ピナクルのマージンを最終オッズから除外してみると、当初オッズが、実情を公正に反映した「真の」最終オッズ(上の図の青い分布)を打ち破ることは極めて難しいことが分かります。例えば開始時のオッズが5.00で、最終的に4.90へ下がったなら、そこには2%(5.00/4.90)の利益期待値があるように見えますが、実際にはそうした利益期待値は存在しないのです。

「本命穴馬バイアス」を考慮して考えた場合、上の例の公正なオッズはおそらく、開始時のオッズよりも高い、約5.05であることに留意するのは重要です。

実際のところ、ここでサンプルに用いたサッカーマッチに関しては、開始時のオッズが「公正な」終了時のオッズよりも高かったケースは、わずか29.6%でした。そうなると、ピナクルのベッターが単純にランダムなベットを行った場合、3分の2以上の確率で最終オッズを打ち破れないことになります。今回のマッチのサンプルでは、一定額の賭け金によるベットからの利益期待値は-3.5%と導かれます。

オッズ動向と期待値

下の表は、今回のサッカーマッチのオッズサンプルの中で、特定の利益期待値を上回ったベットの割合を示しています。赤いラインは、実際のオープニングからクロージングまでのオッズ動向から算出される、黙示の利益期待値を示しています。青いラインは、「真の」最終オッズに関連した動向に基づく黙示の利益期待値を示しています。言い換えれば、ピナクルのマージンを除外したラインです。

本当に目を向けるべきはこの青いラインです。なぜなら、このラインは「真の」最終オッズをランダム以上の確率で打ち破ることで期待できる、実際の利益と関連してくるからです。

2-closing-inarticle.jpg

この表が示しているのは、このオッズ動向モデルによれば、大きな期待値が得られるチャンスは理論的には、かなり限られているということ。今回のサンプルでは、10%以上の黙示の利益期待値が含まれる当初オッズはわずか6.5%。20%以上の値を持っている当初オッズは、2%にも満たないのです。

利益を上げられる期待値を示そうとするなら、当然のことながら、少なくとも50%の確率で「真の」最終オッズを打ち破ることが必要となります。

多くのベッターは過剰な自信から、価値のないオッズを避け、価値のあるオッズだけをいつも見つけられるはずだと考えるかもしれませんが、冒頭でも触れたように、サッカーの予想では変数や雑音が多すぎるため、こうした姿勢は信頼がおけません。これらの価値を安定的に見つけ、勝者になろうと考えるならば、ピナクルが以前パレートの予想の法則を用いて説明したように、相当なハードワークが要求されます。

勝者になるには、どのくらいの頻度で最終オッズを打ち破る必要があるのか?

それでは、利益を生む期待値を示そうとするなら、どのくらいの割合で最終オッズを打ち破る必要があるのでしょうか?オープニングからクロージングまでのオッズ動向のサンプルを無作為に20個選び出し、平均的な利益期待値を算出しました。この結果にもとづく次の表がヒントを与えてくれます。

3-closing-inarticle.jpg

実のところ、公開された最終オッズを約4回に3回は打ち破らないと、勝者になることを合理的に期待することはできないのです。仮にこのサンプル内の、クロージングオッズを打ち破ったすべてのオープニングオッズでベットし、それ以外のオッズを回避したとしても、理論上導かれる期待値は、わずか+4%にすぎません。

先ほどの表がはっきりと示しているように、公示の最終オッズを打ち破ることは、「真の」最終オッズを打ち破ることにはならないのです。このことを肝に銘じておくべきでしょう。実際のところ、今回のサンプルでは、公示の最終オッズの記録は完ぺきでありながら、34%の確率で「真の」最終オッズを打ち破ることができませんでした。

利益を上げられる期待値を示そうとするなら、当然のことながら、少なくとも50%の確率で「真の」最終オッズを打ち破ることが必要となります。下の表は、公示のクロージングオッズを打ち破り得る機会の割合を、「真の」クロージングオッズを打ち破り得る機会の割合と比較したものです(マージンは除外)。

当初オッズが公示最終オッズを打ち破った回数 vs.  当初オッズが「真の」最終オッズを打ち破った回数

当初オッズが公示最終オッズを打ち破った回数

当初オッズが「真の」最終オッズを打ち破った回数

45%

29.6%

50%

32.9%

55%

36.1%

60%

39.4%

65%

42.7%

70%

46.0%

75%

49.3%

80%

52.6%

85%

55.9%

90%

59.2%

95%

62.4%

100%

65.7%

この数字は、ベッティング期待値にとって何を意味するのでしょうか?

もちろん、最終オッズを打ち破る確率を、ベッターの利益期待値の大きさと比較したこの分析は、理論上のものです。これらは何らかの結果ではなく、むしろ平均的な期待値と、オッズの変動量が、ベッターが期待できる利益の正確な目安になるという、信頼に足る仮説に基づいています。それでも、ベッティング期待値の理解を試みるベッターにとって、ひとつの有益な手がかりとなることを願ってやみません。

ピナクルで勝者になるための鍵は(運に左右される)結果に注目するのではなく、オッズの価値と、クロージングオッズを打ち破ることに集中すること。この記事では、それらをどのくらいの頻度で実行すれば目標を達成できるのか、ベッターの皆様に手がかりを提供します。

ベッティングでお金を稼ぎたいですか?プロベッターになるために必要なことを知りましょう。

ベッティングリソース - あなたのベッティングをパワーアップ

オンライン最高クラスの充実度を誇るピナクルのベッティングリソースでは、専門家によるベッティングのアドバイスをご覧いただけます。ベッティング経験の長さを問わず、ベッターの皆様がパワーアップできる知識をお伝えすることが目的です。