なぜ予測モデルでLeicesterの好調ぶりを予想できなかったのか?

なぜ予測モデルでLeicesterの好調ぶりを予想できなかったのか?
ベット予想屋から投資顧問に至るまで、過去のデータは未来の出来事を予測するために広く使われています。今回はこの方法での落とし穴とメリットについてDominic Cortisが検証し、なぜ予測モデルがLeicesterのリーグ優勝チャンスを正しく予想できなかったのかを解説します。

経験の浅い者が予測ビジネスを行うのは、簡単ではありません。往々にして、両極端の印象を与えてしまうからです。もしすべてが予測通りになれば、予知能力があるともてはやされますが、逆に、予測とは全く異なる結果になれば、ペテン師だと言われます。

何を予測するかはともかく、ほぼ確実に言えるのは、予測を正確に行うことはできないということです。特に、起こりうる結果が数多く考えられる場合は。

過去から未来を予測する

1つの役立つ方法としては、過去の出来事や一般的な情報を根拠にすることです。たとえば、ホームチームはアウェーチームより得点しやすいことがわかっています。ですから、互角の力を持つチーム同士が対戦する場合、ホームチームが勝つと予想するのが最善でしょう。サッカーの試合でより点が入るのは前半か、後半か? これは、後半です。イングランドはPK戦で勝てるでしょうか? 答えは、「No」です。

標準偏差などの分散の測定を行えば、最善の予測で起こりうる相違の量が示されるため、より深い見識を得ることができます。

しかしあまり過去の成績にこだわりすぎていたら、シーズン開幕時のLeicester FC(私の記事では必ずこの街について触れなければならないようです)の活躍を予測するのは不可能でした。2014/15シーズンの最後の数試合だけ見れば、Leicesterが活躍する可能性があると分析したかもしれません。それでも、正直に言えば、6位以内に入ることさえ現実離れしていると思えました。 

モデリングの限界

モデリングは一つのケースだけを見るのではなく、それぞれのケースの複雑性を考慮する必要があります。このたとえ話としてわたしが非常に好きなのは、事前確率の使い方です。Han Soloとベイズの事前確率に関する記事では、スターウォーズでミレニアム・ファルコンが小惑星帯を飛んで行く中、C3P0がHan Soloに対して、ここを無事に通過できるよう操縦できる確率は3720分の1だと告げるシーンについて解説しています。C3P0は通常の統計データがHanには当てはまらないことを考慮していませんでしたから、彼のシナリオに従ってデータを新しくすべきでした。

これと同じことが、Leicesterのケースでも起こっています。まず、いくつかのモデルはこのケースに当てはまりません。たとえば、典型的なモデルとしてポアソン過程で得点数を予測するものがあります。

この場合、得点率の高いチームの方が勝つチャンスが大きいことになります。しかし、Leicesterは1-0で勝つタイプのチームですから、このモデルに当てはめた場合、守備力の高さによって相殺されてしまうでしょう。

次に、正しい統計データを使用したとしても、マーケットが合理的に動くわけではないようです。誰しも、Arsenalのプレッシャーに押されて、Leicesterの勢いは萎んでしまうだろうと予想していました。いかにもありそうなシナリオですが、最も可能性が高いのは、両チームが同じ道をたどることです。

中間の道

結論として、過去のパフォーマンスは考慮しつつも、それが未来の結果を示唆するわけではないことを、頭に入れておくようにしましょう。ですから、主観と創造性を持ち、判断力を磨いて、近い未来に起こりうるケースを考慮することが大切です。ただし、気まぐれで判断するのは避けましょう。それは、決して簡単なことではありませんが。

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