12 3, 2018
12 3, 2018

野球ベッティングで考慮すべきポイント

MLBの戦術的変化を分析

攻撃力がピッチングに与える影響

忘れてはならない外的要因

野球ベッティングで考慮すべきポイント

統計分析と相性の良い野球は、スポーツベッティングの中でも大変人気の高いジャンルです。もっとも闇雲にデータを眺めているだけでは、ベッターが成功を掴むことはできないでしょう。野球へベットする際は、どういった点を考慮しておくべきでしょうか?続きを読んでお確かめください。

Bill Jamesのセイバーメトリクスの登場以来、野球というスポーツにおけるデータ分析のレベルは上昇の一途をたどってきました。野球のほぼあらゆる側面が、極めて精緻なレベルで分析されるようになった今、誰もが他に試されたことのない、新しい視点を探し求めています。

統計分析は“勝てるベッティング”の重要な一部であり、だからこそ野球は、プロ級のベッターによく選ばれるスポーツとなっているのです。野球は進化しています。すなわち競争力のあるアドバンテージを探し求める際は、データがより一層重要になってきているということ。同じことは、ブックメーカーに対するアドバンテージを獲得しようとする際にも言えます。

Houston Astrosのワールドシリーズ制覇はたしかに、見ていて楽しいおとぎ話ではありましたが、そこにはベッターが昨年の結果と、それ以前の数シーズンから学ぶことのできる教訓もあります。 

戦術的変化の分析

2014年のMLBシーズンでは変則的な守備シフトが再び脚光を浴びました。これらはCleveland Indiansの監督Lou Boudreauが1946年に編み出したシフトを、より高度に応用したものですが、その狙いは変わりません。そして結果も同様でした。

こうした守備戦術が成功したことで、その使用がより常態化され、期を同じくしてリーグ全体の得点率も下がり始めました。結果的にスポーツの娯楽性が損なわれたと、多くのファンが廃止を求めたほどです。しかしながら、下の表が示すように、野球は適応してきたのです。 

MLBの戦術的変化

得点/1試合

HR/1試合

BA

OBP

SLG

2014

4.07

0.86

.251

.314

.386

2015

4.25

1.01

.253

.317

.405

2016

4.48

1.16

.255

.322

.417

2017

4.65

1.26

.255

.324

.426

HR = 本塁打数、BA = 打率、OBP = 出塁率、SLG = 長打率

昨シーズンは、変則的な内野シフトが復活した2014年シーズンと比べて、ホームランの発生率が40%上昇しています。こうした攻撃力の上昇は部分的には、各チームが守備シフトへの対策を進めてきた結果である一方、MLBの公式球が“細工”されていると主張する者も現れました(この論争についてはBen Lindberghが詳しく記しています)。

言うまでもないかもしれませんが、いつ(試合時間)、どこで(球場)試合が行われるかもまた、野球ベッティングでは考慮が必要なポイントです。

ベッターは、今シーズンの序盤のデータに目を光らせておきましょう。大リーグ150年の歴史上、最大級となる攻撃力の爆発的上昇(リーグ史上最高の本塁打数を記録)が、ボールの調整によるものだという主張が本当なら、今度はそうした上昇に歯止めをかけるため、別の調整が行われることは十分考えられます。

今季のMLBシーズン序盤のランラインは、攻撃力の上昇と長打の出やすい状況が継続すると想定して、設定される可能性が高いでしょう。攻撃側のメトリクスに細心の注意を払い、マーケットよりも先に迅速な調整を行うことが、今シーズンの野球ベットで成功する鍵かもしれません。

攻撃力がピッチングに与える影響

昨シーズンはJose AltuveやGiancarlo Stantonなどのプレイヤーが注目を集めた一方、野球におけるこうした変化が守備面に与えてきた影響を分析することも重要です。 

ベッターによっては一流ピッチャーの統計データが過去数シーズン、悪化していることに気づき、彼らの能力が衰えていると考えるかもしれません。もちろん、攻撃力が急激に上昇すれば、それに伴ってピッチャーのパフォーマンス指標には壊滅的な影響が現れます。

Clayton Kershawの過去2シーズンのデータを見ると、ピッチャーが想定以上に多くの失点を許している傾向がはっきりと浮かび上がります。KershawがMLBで最高のピッチャーだと広く認められていることを踏まえれば、これらが能力の問題であるとは考えにくいでしょう。

Clayton Kershawの投球データ

K/9

BB/9

HR/9

HR/フライ

ミート率%

平均フライ飛距離

2016
10.39
0.66
0.48
7.5
28.4
304
2017
10.39
1.54
1.18
15.9
27.4
322

/9 = 9回ごと、K = 三振、BB = 四球、HR = 本塁打

MLBのバッターが新たな攻撃力を手に入れた結果、ピッチャーは昨シーズンを通じて、より慎重な投球を行っていました(ゆえに四球率が上昇しています)。そう考えると、ピッチャーの成績は今後回復していくという予想は、2018年のMLBシーズン中に良い結果をもたらすかもしれません。

また、チームが投球全般に対して、どのようなアプローチを採っているのかに着目することも興味深いと言えます。過去数シーズンのデータを見ると、ピッチャーは各バッターに対してより多くの球を投げていることが分かります。彼らはより威力のある球を投げ、より頻繁に起用されているのです。

2014-2017年のMLB投手の統計データ

1先発での対戦打者数

投球数/1打席

起用投手数/1試合

起用投手数/1シーズン

速球系の平均球速

2014

25.1

3.83

3.98

24.8

92.6

2015

24.5

3.83

4.11

27

93.0

2016

24

3.88

4.15

27.5

93.1

2017

23.6

3.89

4.22

28

93.0

これらの数字が伝えるのは、現在のMLBでは投球効率がより重視されているということ。野球ベッティング市場は伝統的に、試合の先発ピッチャーを基盤に据えてきました(そのため、先発投手の名前がオッズに併記されることも少なくありません)が、どうやら昨今のチームは誰を先発のマウンドに上げるのか、さほど気にかけなくなっているようです。となると、ベッターやブックメーカーもこうした傾向に倣ったほうが賢明でしょう。

これらのデータはリーグ全体から抽出したものですが、それらが個々のチームでは異なっていることを、ベッターは覚えておく必要があります。また、野球へベットする際に考慮しておくべきポイントは、これ以外にもたくさんあります。 

チームの監督がピッチングやローテーションに用いる戦術、各チームのリリーフ投手の休養具合、休養明け選手のパフォーマンス、そしてチームのブルペン陣の左対右(あるいは右対左)での対戦成績を調べることは、根拠のあるベッティングを支える、より詳細なリサーチの一例でしかありません。

忘れてはならない外的要因

大リーグではここ数年で多くの変化が見られた一方、外的要因がパフォーマンスに及ぼし得る影響は今も残っています。そのため、野球へ賭ける際はこれらの要因と、これらが重要である理由を知っておくべきでしょう。

野球は進化しています。すなわち競争力のあるアドバンテージを探し求める際は、データがより一層重要になってきているということ。同じことは、ブックメーカーに対するアドバンテージを獲得しようとする際にも言えます。

天候は、野球の試合に影響を与えうる、もっとも良く知られている外的要因のひとつです。端的に言えば、暑いほどボールは遠くへ飛びます。湿度もまた野球の試合においては重要であり、得点に影響を及ぼします(その理由については、Alan Nathanがとても詳しく説明しています)。

気温と湿度に加えて、野球ベッティングでは風速や風向きもまた、実際に試合へベットする前に確認しておきたい情報です。風がバッターに“味方”していたら(すなわち追い風)、ボールを遠くへ飛ばしやすくなるでしょうし、逆に向かい風の場合には、まったく反対の悪影響が打席でのパフォーマンスに現れることでしょう。

言うまでもないかもしれませんが、いつ(試合時間)、どこで(球場)試合が行われるかもまた、野球ベッティングでは考慮が必要なポイントです。太陽の位置によってはバッターが不利になるかもしれず、バッターの中には夜のほうがボールを見やすいという者もいます。さらにはヒットやホームランが出やすく、得点が入りやすい球場もあります。ベットする前に、こうした特定の球場の“パークファクター”について基本的な情報をチェックしておくことは、極めて重要です。

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