6 30, 2017
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サッカーで2対1のリードから逆転される確率は?

サッカーで2対1のリードから逆転される確率は?
サッカーのフォーラムは多くの英知で溢れていますが、 それらの大半は実際のデータによる裏付けがなく、ある事象が発生する確率を過大評価している場合も少なくありません。今回の記事ではMark Taylorが、Premier Leagueの1シーズンにおける2対1からの逆転例をすべて吟味し、 2対1というスコア状況の真価を問います。結果を知りたい方は、ぜひご一読ください。
サッカーの世界では説得力のある、昔から知られている知見が数多く見られますが、それらは往々にして認知バイアスへと帰着し、私たちの判断を曇らせる傾向にあります。

例えば直近誤差や可用性バイアスは、最近発生した出来事(あるチームが3ゴール以上決めたなど)の印象が強く残って、その事象が実際に起きる可能性を著しく過大評価してしまう現象です。また確証バイアスが働くと、例えば「レッドカードを受けたチームは選手が1人少なくても勝利する」という思い込みを正当化しようと、例外的な事例ばかりを探し求めてしまいます。

だからこそ、ベッティングの判断をする際は、得てして欠陥の多い直感には頼らず、データに裏付けられた確認を行うことが重要なのです。サッカーベッターの多くは、2対1のリードがもっとも逆転されやすいと考えているようですが、果たしてデータ的な裏付けはあるのでしょうか?検証してみましょう。

Premier Leagueの逆転例を検証

最近のPremier Leagueの1シーズンを例に取ると、380試合中132試合で、ゲームの途中で一方のチームが2対1でリードする状況が発生しています。

そのうちの74試合ではホーム側、58試合ではアウェイ側がリードしており、3本目のゴールによって1対1の均衡が破れたケースが89回、2対0から追い上げたケースが43試合ありました。

2対1の状況が発生したPremier League132試合のサンプルのうち、リード側チームが最終的に勝利したのは101試合あり、引き分けが25試合、逆転負けが6試合ありました。

2対1に達したのが一番早かったケースは16分時点。もっとも遅かったのはロスタイム4分経過時点でのことでした。2対1のスコアが発生するまでの平均時間は約60分。

この132試合全体で見ると、勝っているチームと負けているチームの平均的能力はおおむね互角でした。

試合結果または試合途中からの展開をモデル化する場合、もっとも一般的なのは ポアソン分布に基づく手法でしょう。

ゴール数ベースの評価によって対戦する両チームの相対的能力を測り、そこからその後の結果が生じる可能性を、各チームが特定のゴール数を決める/与える確率を推算することで 割り出せます。

2対1のスコア状況の真価を問う

これら132試合すべての残り時間を2対1の状況が発生した時点からモデル化し、それぞれの結果が生じる可能性を利用可能なテストサンプルと比較して、モデルと表面的な通説との間でおおまかな一致が見られるかどうか見ていくことも可能でしょう。

しかし、得られる情報量が似たようなものなら、より労力の少ないアプローチを採るほうが効率的。ポアソン分布のモデルから得られた予測値を、2対1の状況に達するまでの平均時間と、その時点での両チームの相対的な実力を加味して、リード側チームの視点から、シーズン全体での平均的な結果と関連させて比較することができます。

ポアソン分布のモデルを用いて、わずかに優勢なチーム(試合開始60分経過時点で、2対1でリードしているホーム側チームに多少の分があることを考慮するため)の最終結果を判定してみたところ、 リード側チームが勝利する確率は75%、引き分けに持ち込まれるケースが20%、最終的に逆転されるケースが残りの5%という予想が導かれました。

一方、2対1の状況が発生したPremier League132試合のサンプルでは、リード側チームが最終的に勝利したのは101試合あり、引き分けが25試合、逆転負けが6試合ありました。

これらの数字を勝ち、引き分け、負けの確率に変換すると、それぞれ76%、19%、5%となり、モデルから得られた割合とほぼ完ぺきに一致します。

この結果が強く示唆するように、2対1のリードは極めて危ういと(とりわけ、2対0のスコアは危険だという、今では信頼性に乏しい古くからの通説を踏まえれば)直感的に思い込みたくなる一方、2対1というスコアに伴ってマーケットの効率性が損なわれるケースはまずないと、十中八九言えそうです。

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