スポーツベッティングでのパフォーマンスと真のスキルを測定するには?

ベッティングにおける経験的証拠と直感的データ

ハンディキャッピングはスポーツベッティングで最も優れたスキルか?

スポーツベッティングにおけるクロージングラインのバリュー

スポーツベッティングにおけるリスク管理

スポーツベッティングでのパフォーマンスと真のスキルを測定するには?

スポーツベッティングにおける真のスキルは、十分なサンプルサイズで理論上の期待値と投資利益率の相関関係がどれほど密接かを見て、測ることができます。小規模のサンプルまたは少ないデータでの記録は、ポートフォリオにおけるベットの不確実性をいかに定量化できるかによってパフォーマンスの指標になりますが、一般的にサンプルは多い方が良いとされています。

ベットの数が多い場合は、確率値(p-value)を計算すると良いでしょう。一連の結果が偶然起こった可能性を知ることができます。ROI%、平均オッズ、ベットのサンプル(n)を入力して、p-value計算機で計算すると、偶然得られる結果のx回中1回発生する可能性がわかります。

統計学では、0.05未満のp-valueが一般的に受け入れられ、帰無仮説を棄却しています。私たちの場合、これはスポーツベッティングの結果が偶然によるものだという可能性が極めて低いということになります。

ベッティングにおける経験的証拠と直感的データ

p-valueはベッターの実際のスキルを測定するものではありませんが、有能なスポーツベッターが不確実性を正確に定量化できるとしたらどうでしょうか? 私の著書『Hypnotised By Numbers』では、リスクインテリジェンスと呼ばれるものを持ち、脳が特定の働き方をする多くの有能なベッターを取り上げています。こうしたベッターは蓄積した過去の経験的証拠に基づいて、頭の中で無意識的に繰り返すことができ、未来の事象の確率を正確に予想したり、測定したりすることができます。

これが一部のプロスポーツベッターの脳の仕組みです。経験的証拠は、 観察とデータや実験における特定の行動やパターンの記録から得られる情報です。こうしたプロのスポーツベッターはコンピューターのように頭の中にそれらをすべて保存し、データをすべて処理します。彼らはベットするスポーツを何時間も見て、特定のスポーツやマーケットに特化するようになります。

結局のところ、蓄積された経験はデータではないのでしょうか? 私たちは、時間を経て築き上げられた経験に基づいて、ほぼ直感的に判断します。

「リスクインテリジェンスとは、経験に基づく直感によって正確に確率を測定する能力のこと」

かつてPinnacleのMarco Blumeがそう言ったように、ベッティングには、知っていると知っていること、知らないと知っていること、知らないと知らないことがあります。チェルトナムの丘を馬が駆け上がって、大幅にスピードダウンしたり、UFCの選手が試合の4ラウンド目で数回スタミナ切れになったりする場合、 これが起こり続けるか知るために必要となるサンプルサイズはどれくらいの大きさでしょうか? 真の(条件付き)確率の予想にこの変数を含める必要はあるでしょうか? チェルトナムの馬の場合は、一度見れば十分だと主張できます。

変数の裏にある論理

コイン投げのような真に無作為の事象では、多くのサンプルで解決しなければならない高い分散がありますが、スポーツベッティングは真に無作為ではなく、多くの事例があるので、小さなサンプルで不確実性をかなり定量化できます。これを変数の裏にある論理と呼んでいます。

バリューを明らかにする鍵はスポーツを見て、マーケットのプライスに反映されていない視点を見つけることです。試合の展開を見ている間に、私たちの理論上のEVラインに近い、変動が少ない損益グラフが見えてくるはずです。

ハンディキャッピングはスポーツベッティングで最も優れたスキル

最も才能が豊かなスポーツベッティングのハンディキャッパーの何人かは無名です。賭けの規模は必ずしも、スポーツベッターとしての能力を反映しているとは限りません。ポーカーでは、多くの優秀なプレイヤーがローステークスからミッドステークスのゲームをプレイします。スポーツベッティングにおける真のスキルは、賭ける金額や稼ぐ金額で測ることはできません。ビグを含めオッズにどれだけ勝てるかです。

クロージングラインのバリュー、つまり大規模なサンプルでのベットの真の確率は参考にしません。これは長期的なROI%でのみ測ることができます。予想した期待値(EV)が長期にわたって実際のROIと近い相関関係にあり、ROIが高いほど、 ブックメーカーやマーケットに対して有利なスキルを持っていることになります。

トップのスポーツベッターの多くがハンディキャッパーで、優れたスポーツハンディキャッパーは通常、興味があるマーケットの独自のフェアオッズを集めるか、予想します。こうしたオッズは、マージンが追加された偽のブックメーカーのパーセンテージではなく、真の100%ブックになります。

スポーツベッティングの分野で最も高いスキルを持つのは、スポーツとベッティングマーケットを本質的に研究したうえで、エッジを定量化してマーケットの非効率性を特定できる人たちです。上記はスポーツベッティングのボトムアップアプローチとして知られています。

スポーツベッティングにおけるクロージングラインのバリューとは?

クロージングラインのバリュー(CLV)は、スポーツベッティングでのパフォーマンスとスキルを測定するもう1つの手段 ですが、これは効率的でしょうか? 答えは、スポーツとマーケットによって変わります。私たちはベットの大きなサンプルサイズで予想される、または理論上の期待値と相関する投資利益率を出すことを好みます 。5%のROIと15%のCLVではなく、理論上のEVと等しい10%のROIを達成したいと考えます。

クロージングラインのバリューは効率的か? 答えは、スポーツとマーケットによって変わります。

クロージングラインのバリューを計算するために、Hypnotised By Numbersの次のシンプルな公式を使用することができます。

((デシマルオッズ - クロージングオッズ) /クロージングオッズ) x 100

クロージングラインのバリューは、長期的なエッジを計算し記録するもう1つの方法として出てきましたが、主に「スチームチェイサー」が使用しています。これはトップダウンアプローチとして知られています。さまざまなスポーツブックのラインを比較するソフトウェアでは、データ重視のベッターがスポーツのニュアンスを知ることなく、利益を得ることができます。

これは新しい概念ではなく、オッズ比較のグリッド/ウェブサイトやBetfairが登場して以来、ヨーロッパのベッティング市場に長く存在する概念です。クロージングラインのバリューは、特に人気のある流動的な市場でパフォーマンスを追跡する別の方法として、メリットがあります。

ほとんどのマーケットで長期にわたる平均CLVを正数にしたいと思うかもしれませんが、CLVは必ずしもEVと相関関係にあるわけではありません。大きなサイズのベットのサンプルポートフォリオを作成した後、実際の投資利益率(ROI)がベッティングの予想EVと等しくなったら、それがベッティングにおける真のスキルの最高評価基準となります。

主に、プロップ市場、デリバティブ、予想が立てにくいマーケットにベットする人たちは、それほどクロージングラインのバリューを得ていないかもしれません。もし得ている場合は、時に自分のアクションで簡単に変動するラインかもしれません。

もっとスマートにベットを学ぶには? 

一般的に、真のオッズの予想が正確なほど、真のスキルを見つけるために必要なサンプルは少なくなります。比重を置いている変数や使用しているパラメーターが一貫している限り、これは本当です。「不確実性」は大抵、ある程度は定量化できます。

ロングオッズの市場に取り組んでいる場合、分散を解決するのにより時間がかかりますが、スポーツベッターとして有利なオッズを出すためにできることはいくつかあります。

  1.     効率的なリスク管理と賭け戦略
  2.     自分の分野に取り組む
  3.     低いオッズを狙い、分散を減らす
  4.     ラインショッピング
  5.     ネットワークとスケールアップ
  6.     試合の選択はスポーツベッティングで重要
  7.     ベットを記録し、スプレッドシートまたはゲームプレイの変数自体で奇妙なパターンを探す
  8.     多くのバリューベットを行い、グラフで変動や分散を減らす 


スポーツベッティングにおけるリスク管理

オッズの一貫したエッジを得ても、まだ半分しか勝ったことになりません。リスク管理は検討すべきもう1つの重要な要素であり、ケリーの賭け方がこの分野での鍵となります。30%ケリーが良い出発点となります。ケリーの公式はスポーツベッティングにおけるリスクを緩和し、ベットで認識できるバリューを得るために最適な、資金に応じた賭け金のサイズを提案してくれます。

ケリーの公式は以下のようになっています。(30%ケリーを使用する場合は、計算後にFを30%に調整します)

F* = (bp-q /b)

  •        Fは、ベットするための現在の資金の割合
  •        bはベットでの純粋なオッズ("b”は1まで、デシマルを使用する場合、2.50なら1.5から1になります)
  •        pは勝つ確率
  •        qは負ける確率(1 - p)


スポーツベッティングにおけるパフォーマンスと真のスキルに関するまとめ

投資利益率は、スポーツベッティングでスキルを測定する最も正確な手段です。ROI%がベットの妥当なサンプルにおいて期待値と一致し、オッズが間違っていると考える妥当な理由があるなら、パフォーマンスはスキルに基づいたものであることを確認できます。

オッズにどれだけ勝てるかが、スポーツベッターとしての能力を最も良く示す指標です。カジノや他のゲームの確率と違って、スポーツベッティングにおける不確実性は大抵、ある程度定量化できます。

安定してプラスの期待値でベットする場合、効率的なベット計画と資金管理戦略で長期的に勝てるでしょう。理論上のEVに関するしきい値を設定することで、ティッシュオッズでのエラーの余地を残しましょう。

例えば、フェアオッズ2.000の場合、10%のEVしきい値と等しくなる 2.200以上を取って、 エラーの差を許容するようにできます。

このトピックや他のベッティング戦略についてもっと知り、マーケットのエッジを見つけたいとお考えの方は、Pinnacleのベッティングリソースハブをご覧ください。また、Bryan Nicholsonのベッティングアプローチについては、Twitterで彼をフォローしてください。

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