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スポーツベッティングに直感が入り込む余地はあるのか?

直感とビッグデータ

直感の限界

スポーツベッティングに直感が入り込む余地はあるのでしょうか?

スポーツベッティングに直感が入り込む余地はあるのか?

多くの「カジュアル」ベッターは、イベント中の出来事について「直感」をもとにベットを選択しますが、これはベッティングで利益を出せるアプローチではありません。とすると、もっと高いスキルを持ったベッターは直感を完全に排除できるということでしょうか?

直感は意思決定にどのように役立つのでしょうか?

マルコム・グラッドウェルは著書『第1感「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい』で、直感の概念を取り上げています。 直感的な無意識の決定はごくわずかな情報に基づいて行われているように見えますが、情報に基づいてよく考えた選択よりも良い結果になることが多いのはなぜでしょうか?

例えば、テニスコーチのVic Bradenの才能について考えてみましょう。Bradenは、プレイヤーのテニスラケットがボールに当たる前にダブルフォルトになることを当てることができました。Braden自身もどうしてこの結論に至ったのかわからず、直感的に思いついた判断でした。

インディアンウェルズでの試合観戦中、Bradenはセカンドサーブの成功率が91.1%にもかかわらず、17回のダブルフォルトのうち16回を正しく言い当てました。

直感とビッグデータ

ビッグデータは、「特に人間の行動や相互作用に関連するパターン、傾向、関連性を明らかにするために計算分析される極めて大きなデータセット」として定義され、できる限り直感的な判断から離れようとするものです。

ビッグデータは、直感や思いついたことが正しくない可能性がある部分を強調することができます。主な例としては、野球のスカウト(マネーボール)、ホットハンドの誤謬、いかに直感的な判断が確証バイアスにつながるかを示すなどがあります。

しかし、これは2つがまったく異なることを意味しているわけではありません。

セス・スティーヴンズ=ダヴィドウィッツは『誰もが嘘をついている』で、ダブルフォルトを察知するVic Bradenの才能は独特のデータ分析の形だと主張しています。

Bradenはこれまでサーブを数百万回見てきたので、直感的にダブルフォルトが起こる前にその兆候を特定できました。彼は、選手のスイングを分析し、これまで目にした数えきれないサーブと比べることで、ダブルフォルトの可能性を計算できたのです。

Bradenが使える情報を使うことができれば、データに基づいてダブルフォルトを予測するアプローチは非常に似た方法で機能します。他のダブルフォルトとの類似性を判断するために、Bradenの情報をデータベースにある他のすべてのサーブに関する同じデータと比較することになるからです。

直感とスポーツベッティング

La Ligaの下のバルセロナ対レアル・マドリッドの標準的な試合のオッズを見てみましょう。

バルセロナ対レアル・マドリッド

バルセロナのオッズ

ドローのオッズ

レアル・マドリッドのオッズ

10.850

5.210

1.358

スポーツベッティングの経験があるなら、このオッズが何かおかしいことにすぐ気づくはずです。サッカーの試合の確率を評価することについて知っている人であれば、オッズからバルセロナが勝つ可能性が極めて低く評価されていることが直感的にわかります。

この結論に至った人は誰でも正しいことになります。このオッズは、実際には2018年のワールドカップのベルギー対チュニジアの試合のものをピナクルのラインから取り出したものです。ベッターはモデルを参照したりデータを掘り下げなくても、バルセロナがレアル・マドリッドに勝つ可能性がチュニジア対ベルギーと同じであることが嘘だと直感的にわかります。

Bradenの才能が試合での直感の例だと考えると、彼の能力を変化させたらスポーツベッティングに適用できるかもしれません。結局、専門的なベッターの脳がスーパーコンピューターのように機能するとしたら、ベッターは非常に正確に確率を把握することができるかもしれません。

確かにLewis Deyongのように成功しているベッターがいて、彼らは直感的に確率に把握しているおかげであるとしています。

ベッターが同じようなスキルレベルに達することができれば、直感的なベッティングで利益を出せるかもしれませんが、これは現実的なことでしょうか?

直感の限界

この方法で行うベッティングの問題点は、長期的な可能性を確認するためにモニタリングしなければならないものと、ベットする必要があるイベントが非常に多くなってしまうことです。上記の範囲からはみ出すオッズを予想するのは現実的ではありません。

ラインを見ることで、ベッターはモデルに欠陥があるかどうか確認でき、選択の精度を磨き正確性を改善することができます。

様々なイベントで有利にベットするための知識を持っていることは、数百もしくは数千の試合でダブルフォルトを同時に判定しようとするBradenと似ています。

Bradenの直感はある試合でダブルフォルトを判定できるかもしれませんが、彼はその直感を複数の試合に適用しようとするとすぐに無理が出るでしょう。

サッカー分析専門家のTed Knutsonが米国ナショナルチームの元コーチBob Bradleyとの会話について語った逸話に、この問題を示す例が含まれています。

Knutsonは、データに基づくサッカーの分析アプローチについて欠陥をいくつか指摘したBradleyに予想ゴール数の使用を説明しました。Bradleyは、得点機会をじっと見れば、データよりも正確に直感的にゴールの可能性がわかると述べました。

Knutsonはそのことに同意しましたが、「Bobの目は27のリーグの全試合の全タッチを評価することはできない」と的確に指摘しました。Bradleyの専門的な直感は個別の状況ではデータよりも正確かもしれませんが、ビッグデータが提供する洞察と競うために必要となる試合範囲で使うことはできません。

サンプルサイズが重要な理由

直感的なベッティングのもう1つの限界は、そうした予想を検証できないことです。データに基づくアプローチは過去の試合に適用でき、多数の試合で検証できますが、直感的なベッターのサンプルサイズは、自信をもって利益が出ると主張ができるレベルに到達できないでしょう。

直感的なベッターは少額のベットで継続的に利益を出して十分に成功できるかもしれませんが、間違いなくそれは難しいことになるでしょう。

スポーツベッティングに直感が入り込む余地はあるのでしょうか?

直感的な判断のみに頼ったベッティング戦略が成功する可能性はかなり低いですが、直感的な判断をベッティングモデルに適用することに関する有力な意見も確かにあります。

例えば、何らかの理由からモデルはレアル・マドリッドに賭けることを提案しているとします。ラインを見ることで、ベッターはモデルに欠陥があるかどうか確認でき、選択の精度を磨き正確性を改善することができます。そうすることで、ベッターは本質的に直感をプロセスに適用していることになります。

同様に、データはベッターの試合に関する直感的な判断が間違っていると警告するかもしれません。バルセロナは今シーズンとても弱いか、複数の主要選手を欠いているかもしれません。「バルセロナは良いチームである」というベッターの仮定はもはや適用されないかもしれません。

「感性(または直感)は、パターンを突き止める能力、関連付ける能力、豊富な個人の経験と膨大なデータポイントを組み合わせて判断を導く能力など優れた人間の認識力の多くを凝縮したものです。

ベッティング戦略から直感の力を完全に排除することは、巨大なデータソースを排除することと同じです。同様に、直感だけに頼ることは非常にリスクの高いベッティングアプローチになります。ベッターが把握する確率の正確さはベッターが思うほど正確でないことがあり、それだけに頼ることになるからです。

多くのトピックのように、2つのアプローチの組み合わせは、良いベッティング戦略を形成する最強のアプローチかもしれません。

Vic Bradenのようなスポーツベッティングの直感的な才能と優れたデータに基づくモデルが利用できる範囲を組み合わせれば、理想的なシナリオとなるでしょう。それらはお互いの洞察からメリットを得ることができます。したがって、ベッターが直感を完全に見限ってしまうのは乱暴すぎるかもしれません。

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