新しい木材を売買する、最も成功している取引業者の1人は、実際には自分が何を売買しているかまったく分かっていませんでした。その業者は、自分の製品は新しく切断された木ではなく、緑色に塗った木材だとずっと考えていました。
「緑の木材の誤信」という用語は、ナシム・ニコラス・タレブ氏によって作られました。著書「アンチフラジール」の中で、タレブ氏は2番目の似たような状況――スイスを地図で見つけられないにも関わらず、その通貨をトレードしてお金を稼ぐ、花形スイスフランクトレーダーについて説明します。
取引している物に関して無知なのに、なぜ成功する人がいるのでしょうか?これはベッティングにどのように適用されるのでしょうか?
この2人や、さらに多くの人は、リスクを理解しているのです。しかし、他の人や、木材やスイスについて豊富な知識を持つ人たちでも、リスクを理解していないことがあります。
市場とリスクについて知っていることが理想ですが、リスクを理解することは、スポーツ自体の知識と同じくらい、またはそれ以上に重要であることを覚えておく必要があります。
これは、全国紙のスポーツ欄でコラムを寄稿している元スポーツ選手の解説者のイメージとは異なります。サッカーのベットに関して元サッカー選手の意見を重視する可能性は理解できますが、サッカーとサッカーにベットすることは、完全に別の分野であると覚えておきましょう。
リスクを認めて利用する
タレブ氏は、緑の木材の誤信という名前をつけたかもしれませんが、この理論はあらゆるところで見かけます。例えば、作家マイケル・ルイスの大きな反響を呼んだマネーボールは、100年以上にわたるMLB関係者の知恵は欠点のある主観的な分析に基づいていて、いくつかの基本的な主要指標に重点をおいたより分析的なアプローチが、より効果的であるという考えを取り上げました。
マネーボールアプローチは、数人のイギリスプレミアリーグマネジャーによって採用され、従来の非常に主観的なアプローチに挑戦しています。従来のアプローチは定量化することがとても難しく、往々にして確証バイアスによって思考能力が低下されられています。
これを読まれている方にとって、以下のポイントがスポーツベッティングで成功するために大切です。
- スポーツに関して豊富な知識や経験を持っているからといって、そのスポーツで賭けて成功するために必要な知識を持っているとは限りません。
- おしゃべりな監督/ジャーナリスト/予想屋は、チームが試合に負けた理由をうまく説明する話が大好きです。さらに、その話が完全に予想しなかった方向に進んだときに、話を変えることをさらに好んでいます(よくあることですが)。
- この質問を自問してください。ゴルフについて知っているからといって、自信を持ってゴルフに賭けるべきことになりますか?
もちろん、スポーツの知識が完全に関連性がないとか、価値がないという意味ではありません。しかし、主要メディアは予想を行う専門家としておしゃべりな監督に注意を向けているだけです。緑の木材のように、その分野の専門家は、一生懸命働いて稼いだお金を使って従うほど、リスクや予想を適切に判断できることはほぼありません。