8 25, 2018
8 25, 2018

MLBのベッティングが基本データでは不十分な理由

野球の変化の激しさを示す証

MLBのベッティングがなぜ特別なのか

ひとつひとつの試合の重要性を常に考慮すること

MLBの試合日程は分析に影響する

MLBのベッティングが基本データでは不十分な理由

MLBは他のどのスポーツよりもデータが充実しており、ベッターにとっては大きなメリットとなりますが、うまく使いこなす必要があります。データの見方を誤ると、ベットをする際にミスを犯しがちです。MLBの試合日程は統計や結果にどのように影響するのでしょうか? 詳しくは続きをお読みください。

野球の変化の激しさを示す証

2018年はシーズンが進むにつれ、アンバランスさが浮き彫りとなっています。過去4シーズンで100勝を挙げたのは4チーム、100敗を喫したのは1チームでしたが、今年度だけで、これら4シーズンを合算した数値に近いか、これを凌ぐ可能性があります。

2014~2017年レギュラーシーズンの記録

2014~2017年レギュラーシーズンの記録

最多勝チーム

記録

最多敗チーム

記録

2014

LA エンゼルス

98-64

ダイヤモンドバックス

64-98

2015

カージナルス

100-62

フィリーズ

63-99

2016

カブス

103-58

ツインズ

59-103

2017

ドジャース

104-58

タイガース/ジャイアンツ

64-98

2018年レギュラーシーズンの現在の記録と予想される記録

2018年レギュラーシーズンの現在の記録と予想される記録

チーム

記録

予想記録

チーム

記録

予想記録

ボストン・レッドソックス

90-39

109-53

マイアミ・マーリンズ

51-78

64-98

ニューヨーク・ヤンキース

79-47

101-61

シカゴ・ホワイトソックス

48-79

63-99

ヒューストン・アストロズ

74-49

99-63

カンザスシティ・ロイヤルズ

38-90

50-110

オークランド・アスレチックス

76-52

94-68

ボルティモア・オリオールズ

37-90

51-111

注意すべきは、これらの記録の大半はトレード期限前のものであるということです。このタイミングで状況が好転すればさらに数字がよくなり、悪化すれば数字も悪くなります。

MLBのベッティングがなぜ特別なのか

広く公開されているデータを利用して、さまざまな分野の意志決定プロセスに知らせることができる(ベッティングはその最たる利益者である)ほかに、MLBの大きなアピールポイントとして挙げられるのが、状況が刻一刻と変化している点です。長年にわたって、チームの采配方法やゲームのプレイ方針が幾度となく変わることで、野球への興味を惹き付け、予測不能なものとしてきました。

MLBは近年、インセンティブとしてタンキングを効果的に取り入れています。これはチームが成績低迷に悩んでいる時には、タンキングによってゆくゆくは大幅な成績アップが見込めるという期待となります。米国の大半のスポーツでみられるドラフトは明らかにこれを理由としており、最下位に沈んだチームが最初に指名できるようになっています。ただし、MLBではドラフトでスロットシステムも採用しており、成績が不調に終わったチームにより大きな指名権が与えられます。基本的に、成績が最下位に終わったチームはより大きなリソースが与えられ、制約も少なくなります。

最近での最もよい例が、チームの停滞が最終的に成功へとつながったシカゴ・カブスとヒューストン・アストロズです。両チームとも過去何年も苦戦する中でワールドシリーズを制覇したという事実は、このアプローチがもたらすメリットを如実に示しました。その他のフロントもすかさずこれに注目し、同様のことを実施しました。

ヒューストン・アストロズが2011年の成績低迷で2012年に最初の指名権を獲得した際、1巡目指名と目されたバイロン・バクストンではなくカルロス・コレアを指名し、同球団はコレアと規定よりも早く契約を結びました。事前の取り決めがあったと思われます。残った資金を使って、1巡目補足指名で指名したランス・マッカラーズと契約し、その契約金はドラフトで目安とされている金額を上回りました。このようにドラフトを巡る戦略が生まれ、タンキングへの動機付けが強まったのです。

ひとつひとつの試合の重要性を常に考慮すること

ビル・ジェームズが提唱したセイバーメトリクスの考えに基づくデータ主導型のアプローチを取り入れたオークランド・アスレチックスにおけるビリー・ビーンの成功は、分析を重視する経営陣がMLBフロントに流れ込んでいることを示唆しています。定量分析、さらにはタンキングなどが、プレイオフか撃沈か、といったメンタリティにつながっているのです。負けるだけのインセンティブがあるのなら、チームはプレイオフとは無関係な勝利を重視しなくなります。

長年にわたって、チームの采配方法やゲームのプレイ方針が幾度となく変わることで、野球への興味を惹き付け、予測不能なものとしてきました。

つまり、ベットに向けて今後の試合を分析するときに、敵チームの強さや、何らかの成績データだけが検討すべき対象とはならないのです。ベッターはさらに、特定のゲームの結果がチームに実際に意味するものについて、思いを巡らす必要があります。

この歪んだモチベーションという考えは、プロのスポーツ界では分かりにくいものですが、経営陣の間では何らかの形で明らかとなっており、フィラデルフィア・セブンティシクサーズの「Trust the Process(過程を信じよ)」や1982年ワールドカップの「Disgrace of Gijon(ヒホンの恥)」は、思い浮かぶほんの一例です。これはチームが意図的に負けることを示唆するものではありませんが、ベッターは、特定のゲームにおいて、その他のゲームよりも勝利への動機付けが高い可能性がある点に注意する必要があります。 

野球はローテーションの厳しいスポーツです。MLBのチームは40人の選手枠から選手を選ぶことができます(試合に出場する選手は25人枠から)。ベッティングの初心者は、先発ピッチャーがゲームのオッズとともに表示されることに気づくかもしれません。これは(かつてほど重要でない、という意見はあるものの)特定のゲームにおいて、特定の選手のプレイに置かれる価値を示します。

ベットを検討しているゲームが、もう一方のチームにとって大した意味がない場合、先発陣をみれば分かる可能性があります。各チームの陣容を詳しく研究しないと、痛い目をみることになるでしょう。

MLBの試合日程は分析に影響する

野球のゲームごとにベッティングするというアプローチをとる場合、チームごとに検討することも分析の上で重要です。メジャーリーグのベースボールプレイヤーになるにはたぐいまれな能力が必要ですが、MLBの選手レベルは多様であり、すべてのプレイヤー(およびチームの陣容)が同等というわけではありません。

攻撃側が異なればアウトプットも異なります。これはつまり、攻撃側が異なる場合の結果は、違う意味合いになります。簡単に言うと、ピッチャーXが1試合あたりの平均得点が5.41のレッド・ソックス・チームに対して5失点を許し、ピッチャーYが同3.68のロイヤルズ・チームに対して5失点を許した場合、オファーでのデータは同じ数字を示すはずですが、ピッチャーXの方が明らかにすぐれた成績を得ています。 

もちろん、1試合あたりの失点数は非常に大まかなサンプルであり指標であるため、ベッティングの対象となるチームを正確に特徴づけたものとはいえません。攻撃側(すなわち対戦相手の先発投手)を評価する場合、数々の要素を検討する必要があります。 

各チームの陣容を研究せずにベッティングすると、痛い目をみることになるでしょう。

トロント・ブルージェイズは、MLBの攻撃側においては中位に属します。FangraphsのOFFランキング(攻撃の複合的な指標)によると、同チームは38.7点で平均を下回ります。8月中旬からの30日間では18位、過去14日間では20位、過去7日間では21位でした。統計サンプルがそうであるように、結果は直近であるほど関連性が強くなるため、ここ1週間の結果は、今日ベットするチームの状態をシーズン最初の1週間よりも正確に表すでしょう。 

ピッチャーの左腕/右腕も別の要因となります。大半のベッターには当然と思われがちですが、見過ごすべきではありません。チームによっては、左腕と右腕のいずれかの方が対戦成績がよくなっています。ジェイズは、左腕投手に対してはwRC+とwOBAのいずれも18位にとどまっていますが、右腕投手に対しては最高9位です。これこそ、先発投手の左腕/右腕がベットに影響を与える好例です。

ホームフィールドアドバンテージは大半の競技で見られますが(その度合いが強いものもある)、野球は間違いなくそのうちの1つです。たとえばトロントは、ホームではwOBAで10位、wRC+で13位、アウェイではそれぞれ13位と12位です。また、ロッキーズ(スタジアムが打者に有利)やパドレス(投手に有利)など、スタジアムの多彩な特徴を享受しているチームもあります。

ベッターが試合で対戦する2つのチームを分析する際に考えるべきもう一つの要因は、試合がデイゲームかナイトゲームかということです。ふたたびブルージェイズを取りあげますが、同チームのsOPS+(リーグに対してデイ/ナイトを分けたOPS。100が平均値)はナイト/デイで97/109となっています。繰り返しますが、これは詳細な分析とはかけはなれています。ただし、時間を使ってデータをより深く調べることがベッターのメリットになることがよく分かります。

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